研究課題/領域番号 |
13671016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
今村 明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (40325642)
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研究分担者 |
中根 允文 長崎国際大学, 人間社会学部, 教授 (80039833)
林田 雅希 長崎大学, 保健管理センター, 助教授 (70264223)
辻田 高宏 廣中病院, 医師 (40304919)
岡崎 裕士 (岡崎 祐士) 三重大学, 医学部, 教授 (40010318)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 統合失調症 / 表現促進現象 / 一卵性双生児 / DNAメチル化 / メチル化感受性制限酵素 / 高速液体クロマトグラフィー(IIPLC) / 精神分裂病(統合失調症) / 遺伝子発現調整 / RLGS法 / M-PCR法 / 精神分裂病 |
研究概要 |
本研究は3塩基反復配列の伸長以外に、統合失調症の表現促進現象についての分子生物学的な背景を探る目的で、DNAのメチル化に着目し、表現促進現象のみられる家系の統合失調症2世代患者の比較を行ったものである。 対象は、統合失調症2世代ペアを含む12家系である。発症年齢の平均が上の世代48.5歳、下の世代20.4歳で有意差が認められ(p<0.0005)、下位世代で発症年齢は著しく早期化していた。 方法としてはまずメチル化感受性制限酵素であるIIapIIと、IIapIIと同じくCCGGを認識部位としてもつMspIを使用して、統合失調症の候補遺伝子として特に報告の多いドーパミンD2受容体遺伝子(DRD2)のプロモーター領域の一部のメチル化を調べた。結果として上の世代ではメチル化がみられた対象者9、メチル化がみられなかった対象者3で、下の世代の羅患者ではメチル化がみられた対象者10(Lの家系は同胞2人ともメチル化)、メチル化がみられなかった対象者3となり、2世代間でメチル化の差は認められなかった。また世代を分けず、メチル化が認められるものと認められないものとで発症年齢の比較を行ったが、有意差は認められなかった(p=0.422)。 第2の方法として、高速液体クロマトグラフィー(IIPLC)を用いて末梢白血球DNAのメチルデオキシシチジン(mC)を測定し、デオキシシチジンの総量に対する百分比を得、ゲノムDNAのメチル化の指標とした。上位世代8名、下位世代9名の比較を行ったが、世代間で有意差は認められなかった(p=0.772)。また8組の親子ペアを対応あるサンプルとして解析を行ったがこれも有意差は認められなかった(p=0.944)。 今後は、更に症例数を増やし、また対象とする候補遺伝子やメチル化感受性制限酵素の種類も変更しながら、検討を続けていく予定である。
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