研究課題/領域番号 |
13671032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 (2002) 慶應義塾大学 (2001) |
研究代表者 |
新谷 太 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90276379)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | IL-1ra / 神経幹細胞 / 抗うつ薬 / neurosphere / 脳 |
研究概要 |
神経幹細胞は自己再生増殖能と神経系多分化能を有した細胞である。中枢神経系内における神経幹細胞の生存維持に必要な機序については現在不明である。われわれは以前、抗うつ薬の投与が脳内のインターロイキン-1受容体アンタゴニスト(IL-1ra)の産生を促すことを発見した。ある種の炎症性サイトカインは神経幹細胞増殖阻害をすると考えられている。抗炎症性サイトカインの産生が神経幹細胞の増殖維持に必要かもしれない。この仮説の検証のため、培養神経幹細胞のIL-1ra産生能の有無について調べた。胎生12日ラット胎児から採取したneurosphereを100μlの培養液を加えた96穴マイクロプレートに移し、96時間後まで24時間ごとに20μlの培養液を経時的に採取した。採取した培養液はIL-1raの測定まで-80℃で保存された。96時間後個々のneurosphereに存在する生細胞数をカウントした。培養液中のラットIL-1ra濃度は市販のELISA kitを用いて測定した。その結果、neurosphere104個のうち、96時間後までにその培養液中にIL-1raを検出できたものは7個であった。104個のneurosphereについて、産生量に関する標準階級化度数分布は危険率5%未満でpoisson分布に従った。また、各neurosphere内に存在していた細胞10^6個あたりのIL-1ra濃度については、標準階級化度数分布が危険率5%未満で正規性が無いとはいえないことがわかった(P値=0.2(上側確率))。以上の結果からneurosphere内に存在する細胞には、IL-1raを産生する能力があることがわかった。
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