研究課題/領域番号 |
13671047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 熊本大学 (2002) 千葉大学 (2001) |
研究代表者 |
岡田 誠治 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (50282455)
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研究分担者 |
幡野 雅彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20208523)
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | c-fos / Bcl6 / 血球分化 / マクロファージ / リンパ球 / C-fos / 造血幹細胞 / BCL6 / BAZF / 転写抑制 / B細胞 |
研究概要 |
1.c-fosによる血球分化制御 1)単球系分化におけるc-fosの役割:ストロマ細胞株との共培養系において、インターフェロン誘導型c-fosトランスジェニックマウスから分離した骨髄細胞にIFN添加を添加しc-fosを誘導したところ、単球系への分化が認められた。また、マウス骨髄性白血病株M1にc-fosを遺伝子導入したところ、単球からマクロファージへの分化が促進された。c-fosは骨髄前駆細胞から顆粒球系と単球系への分化の振り分けに関与していることが示唆された。 2)マクロファージの機能発現におけるc-fosの役割:マクロファージは恒常的にc-fosを発現しているが、IFN-γとLPSで刺激するとc-fosが強発現した後に一過性に消失し、元のレベルに戻った。誘導型Nitric oxide合成酵素(iNOS)mRNAは、c-fosの消失後に出現した。Mx-c-fosマウスのマクロファージを用いて、c-fosを持続発現させたところiNOSの発現は抑制された。ルシフェラーゼ法によるiNOSのプロモーター解析を行い、c-fosがNF-IL-6と結合してその作用を抑制することによりiNOSの発現を抑制することが判明した。 2.Bcl6による血球分化制御 1)Bcl6による免疫学的記憶の制御:Bcl6欠損マウスを用いて、Bcl6が胚中心B細胞における抗体V領域遺伝子の体細胞突然変異に必須であることを示した。更に、Bcl6をT細胞で過剰発現するトランスジェニックマウスを用いて、Bcl6がメモリーT細胞の分化や維持においても重要な機能をしていることを明らかにした。このようにBcl6は免疫学的記憶の形成において中心的な役割を担っていることが明らかになった。 2)Bcl6による血球分化制御:レトロウィルスを用いて造血幹細胞にBcl6を強発現させ、放射線照射したScidマウスに移植したところ、B細胞への分化がPro B細胞の段階で阻害されていた。in vitro培養系でも同様の結果が得られたが、T細胞・骨髄系細胞への分化異常は認められなかった。また、Pro B細胞ではBcl6の発現は弱く、Pro B細胞株においては、Bcl6の強制発現によりアポトーシスに陥った。Bcl6はB細胞の初期分化を制御していることが示唆された。
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