研究課題/領域番号 |
13671049
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長村 文孝 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90282491)
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研究分担者 |
谷 憲三朗 (谷 憲三郎) 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00183864)
東條 有伸 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00211681)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 腫瘍性疾患 / 用量漸増法 |
研究概要 |
遺伝子治療の用量漸増法を用いた第一相試験の評価として下記の事項を明らかにした。(1)腫瘍内投与が42.6%、皮下投与は10.6%であり、静脈内投与は4.3%、筋注等が4.3%と全身投与が極めて少ない。(2)45試験が単一数での被験者数を各用量レベルで試験していた。このうち75.6%の試験で3人を被験者数としていた。1〜2名のaggressive incrementの試験はそれぞれ1試験であった。(3)用量レベルは中央値4で、2〜12段階であり、8段階以上の試験は6.7%であった。(4)漸増率はHalf-logとfull-logで約半数を占めていた。増加率を漸減する方法として、ある段階までfull-logで増加しその後にhalf-logに切り替える方法も17%認めた。最大増加率は2-logであり、これを超える増加率は認めなかった。(5)4試験(8.2%)でDLTを観察し、腫瘍免疫に基づくものは認めなかった。MTDを規定できたものは3試験(6.3%)であった。これらの知見を基に新規用量漸増法開発を薬物動態に基づく方法、数学的モデルを使用した方法、毒性に基づく方法に分けて研究した。この結果、下記のような新規漸増法を考案した(1)導入遺伝子の役割が腫瘍免疫であること、(2)腫瘍内、皮内など局所投与であること、(3)接種部位での副作用がNCI CTC ver.2でgrade2以上の出現もしくはDLTが出現するまでは2 log (x100)で用量を増加する、(4)上記の毒性が出現した場合には増加率を1 log (x10)とする。これにより腫瘍免疫遺伝子治療では1〜2レベルは省略することができ、しかも量大投与量に安全に達することができるものと考えられた。今後は実際の試験で実証できるか検討したい。
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