| 研究概要 |
本研究では、生理的血流下におけるフォンヴィレブランド因子(VWF)のずり速度依存性の機能を解析し、以下の知見を得た。
(1)血流下でのVWFのずり速度依存性の機能を、最近解析されたVWFの結晶構造解析データを基に再構築した(Sugimoto M, et al., Int J Hematol,75:19-24,2002)。
(2)高ずり速度下における血管障害部位に固相化されたVWF上での血小板粘着-形態変化相関を明らかにし、血流下の固相化VWFによるインテグリン情報伝達機構を解析した(Kuwahara M, Sugimoto M, et al., Arterioscr Thromb Vasc Biol,22:329-334,2002)。
(3)高ずり速度下での血栓形成におけるVWFとfibrinogenの粘着機能特性ならびに機能分担を可視下に明らかにした(Matsui H, Sugimito M, et al., Blood, 100;3604-3610,2002)。
(4)先天性VWF機能異常症であるtype 2A,2B VWDの出血メカニズムを生理的血流下に分子レベルで解析し、高分子量VWFマルチマーのずり速度依存性機能を明らかにした(Sugimoto M, et al., Blood,101:915-920,2003)。
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