研究課題/領域番号 |
13671085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
宮川 義隆 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (50250238)
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研究分担者 |
木崎 昌弘 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (20161432)
池田 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | トロンボポエチン / 巨核球 / リン酸化 / 造血 / セリン残基 / レセプター |
研究概要 |
造血因子トロンボポエチンは巨核球・血小板造血において重要な役割を担う。そのレセプター(c-Mpl)は造血幹細胞、巨核球に発現し、巨核球への増殖、分化を制御する。トロンボポエチンにより刺激を受けた細胞内ではJak2、Tyk2チロシンキナーゼ、セリンスレオニンキナーゼであるMAPK、PI3キナーゼが活性化を受けることがトロンボポエチンレセプターを発現した細胞株、正常巨核球、血小板を用いてあきらかにされた。C-Mpl上のセリン残基に複数の遺伝子変異を加えたものをマウスBaF3細胞株に発現させ、トロンボポエチン刺激時のリン酸化を検討したところ、セリン残基は恒常的にリン酸化を受けており、リガンド刺激によりリン酸化の強度が高くなること、セリン残基をアラニン残基に置換すると細胞の増殖が抑制された。以上よりc-Mpl上のセリン残基のリン酸化は増殖に必要であり、特にSer18はJak2キナーゼとc-Mplの結合に関与していることがあきらかにされた。これらの知見は赤血球造血に必須なエリスロポエチンレセプターと類似しており、赤血球と巨核球の前駆細胞が共通であることを考えると興味深い実験結果と思われた。さらに正常マウス巨核球への効率のよいレトロウイルスを用いた遺伝子発現システムを検討した。正常巨核球にも一定の割合でレポーター遺伝子GFP蛍光色素を発現させることができ、各種変異体の発現実験を検討している。一方、巨核球造血制御を検討する上でリガンドであるトロンボポエチンの発現制御を検討した。トロンボポエチンプロモーターにはレチノイン酸応答配列があり、レチノイン酸刺激によりトロンボポエチン遺伝子の転写が更新することを見出した。
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