研究課題/領域番号 |
13671109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
加藤 明彦 浜松医大, 医学部附属病院, 助手 (60324357)
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研究分担者 |
米村 克彦 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40252176)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 血液透析 / アルブミン / 低栄養 / 動脈硬化 / 炎症性サイトカイン / インターロイキン6 / TNF-α / 可溶性受容体 |
研究概要 |
血液透析患者では様々な炎症性物質が増加し、低アルブミン(Alb)血症の発症・進展に関与する。本年度は、(1)血液透析患者における高サイトカイン血症と臨床的パラメーターとの関連性、(2)初代培養ラット肝細胞を用い、炎症性物質が肝細胞からのAlb分泌に及ぼす直接作用、につき、それぞれ検討した。 その結果、血液透析患者では炎症性サイトカインのinterleukin-6(IL-6)およびtumor necrosis factor(TNF)-αの可溶性受容体(sTNFRp55,p80)の血中濃度が増加していること、血中IL-6およびsTNFR p80濃度は血清アルブミン値と有意に逆相関することが明らかとなった。さらにこれら血中濃度はエリスロポイエチン投与量と正相関したことより、エリスロポイエチン抵抗性に炎症性サイトカインは関与することも明らかとなった。また、血中IL-6濃度は頸動脈内膜中膜厚(IMT)や内膜中膜面積と相関すること、IL-6上昇の機序に肺炎クラミジア感染が一部関与することを明らかにし、血液透析患者の動脈硬化に対する炎症性サイトカインの役割も明らかとした。一方、血中sTNFRp80濃度は透析患者の皮膚掻痒症や高レプチン血症とは関連しなかった。 またラット単離肝細胞を用いた実験では、IL-6,TNF-αは濃度依存性にAlb分泌を阻害すること、成長因子のHGFおよびEGFはAlb分泌を濃度依存性に増加させることを確認した。さらに早期炎症反応物質のprocalcitoninは有意にAlb分泌を増加させること、procalcitoninの同時添加によりIL-6によるAlb分泌抑制効果は有意に減弱しことより、procalcitoninは低Alb血症に対し予防的に働く可能性を示した。
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