研究課題/領域番号 |
13671150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
竹内 靖博 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50202164)
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研究分担者 |
中山 耕之介 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20322076)
福本 誠二 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30202287)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 骨芽細胞 / 脂肪細胞 / インターロイキン11 / PPARγ / 骨髄間質細胞 / トランスジェニックマウス / 骨粗鬆症 / 骨形成 / Smad |
研究概要 |
1.インターロイキン11(IL-11)による骨髄脂肪細胞と骨芽細胞の分化振り分け機序の解明 (1)IL-11の骨髄脂肪細胞と骨芽細胞の分化振り分けへの関与を検討するために、脂肪細胞転写因子PPARγおよび骨芽細胞分化に必須の転写因子Smad1の活性化におけるIL-11の役割について、脂肪細胞と骨芽細胞の両者に分化誘導できる株化骨髄間質細胞ST2を用いて検討を行った。IL-11はPPARγ依存性転写活性を抑制し、Smad1依存牲転写活性を促進した。 (2)IL-11の役割をin vivoで明らかにするために、ヒトIL-11トランスジェニックマウスの骨・骨髄組織、骨形態計測をコントロールマウスと比較倹討した。10週齢IL-11トランスジェニックマウスでは骨格系には変形や異常を認めなかったが、その大腿骨の骨密度は対照に比して高値であり、皮質骨の肥厚が観察された。骨形態計測では骨形成の亢進が認められた。 (3)卵巣摘除により著明に骨量が減少するが、IL-11トランスジェニックマウスにおいても卵巣摘除後4週間でSham手術群に比べて有意な骨量の減少を認めた。しかし、卵巣摘除マウス同士の比較では、対照群に比べてトランスジェニックマウスにおいて骨形成の亢進と骨量の高値を認めた。この成績は、IL-11の骨に対する作用は卵巣機能とは無関係であり、卵巣機能不全状態においてもIL-11が骨形成を促進し、骨量を増加させることを示すものである。 2.脂肪細胞と骨芽細胞の分化振り分けにおける転写因子PPARγの役割の解明 PPARγの転写活性化能が骨芽細胞におよぼす影響を、PPARγのドミナントネガテイブ体を細胞に発現させて検討した。ST2細胞を用いて、PPARγ(P467L)変異体を恒常的に発現する細胞を複数選択し実験した。これらの細胞は、脂肪細胞への分化のみならず骨芽細胞への分化も抑制されていることが明らかとなり、PPARγが脂肪細胞への分化のみならず骨芽細胞への分化にも密接に関連することが示唆された。
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