研究課題/領域番号 |
13671190
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山縣 和也 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70324770)
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研究分担者 |
沖田 考平 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
宮川 潤一郎 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00127721)
上中 理香子 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 糖尿病 / MODY / インスリン / 転写因子 / HNF-1 / 増殖 / 発生 / 分化 |
研究概要 |
我々は膵β細胞に発現している転写因子であるhepatocyte nuclear factor-1α (HNF-1α)の遺伝子異常がそれぞれMODY3の原因であることを明らかにした(Yamagata K. Nature 1996)。HNF-1αが膵β細胞の発生・分化・増殖に関与しているか否かについてはこれまで不明であった。まずHNF-1α特異的抗体を用いて、マウス膵におけるHNF-1αの発現様式について検討をおこなった。その結果、HNF-1αは胎生期からadultにおいて、β細胞を含むすべての内分泌細胞に発現していることが判明した。HNF-1αの膵における発現は胎生10.5日に始まり、膵β細胞の発生に重要な転写因子群であるNkx22, Isl-1, Pax-6, PDX-1の発現に引き続きおこることが明らかになった。 さらにヒトHNF-1α遺伝子異常で最も頻度の高いdominant negative作用を有しているP291fsinsC変異(Yamagata K. Diabetes 1998)をTet-On systemを用いたin vitroの系,およびtransgenic mouseを用いたin vivoの系で膵β細胞に過剰発現させたところ、増殖因子IGF-1の発現低下と共に膵β細胞増殖能・β細胞数の減少が認められた。膵β細胞増殖能低下はIGF-1を加えることにより回復した。 これらの結果から、HNF-1αは胎生早期から膵β細胞に発現し、IGF-1を介して膵β細胞の増殖・発生に関与している可能性が示された。
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