研究課題/領域番号 |
13671216
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
織田 成人 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (90204205)
|
研究分担者 |
松田 兼一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60282480)
志賀 英敏 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (20282478)
平澤 博之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80114320)
仲村 将高 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (30315436)
中西 加寿也 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (80272326)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | サイトカイン / 選択的吸着カラム / 多臓器不全 / MPC-FX / T-SAAF / 敗血症性ショック / 全身性炎症反応症候群 / 選択的吸着剤 / 免疫吸着 |
研究概要 |
本研究は、敗血症や全身性炎症反応症候群(SIRS)に続発する多臓器不全の病態に深く関与しているサイトカインを、血中から選択的に除去する吸着カラムを開発し、多臓器不全の新しい治療法を確立することを目的とした。まず現在臨床応用されている吸着剤のサイトカイン吸着能をin vitroで検討した。その結果、透析アミロイドーシスの治療に用いられるβ2-マイクログロブリン吸着カラム(リクセル)と、自己免疫疾患治療を目的として臨床治験中のCF-Xが、高率に各種のサイトカインを吸着可能であることが判明した。特にCF-XはTNF-αの吸着率が高く、サイトカイン吸着カラムとして使用可能と考えられた。しかし、本カラムはγ-グロブリンにも高い親和性を持っている。そこで、本吸着剤の表面をMPC (2-methacryloyloxyethyl phosphoryicholine)でコーティングした新しい吸着剤MPC-FXを開発し、サイトカイン吸着能を保ったままγ-グロブリンの吸着率を低下させることに成功した。また、新たな吸着剤としてT-SAAFを用いた吸着実験を行った。その結果T-SAAFが、各種のサイトカインを高率に吸着除去することが明らかになった、現在本吸着剤を用いたカラムを作成して動物実験で安全性を確認中であり、近い将来臨床治験を開始する予定である。一方、臨床ではIL-6迅速測定システムを用いて本吸着カラムの適応となる患者について検討した。その結果、IL-6血中濃度が1万pg/mL以上の症例で、サイトカイン関連遺伝子多型解析でハイリスク・アリルを有する症例では、従来の治療を行ってもサイトカインの制御が困難であり予後不良であった。これらの結果から、IL-6血中濃度が1万pg/mL以上の高値を示す症例が本吸着カラムの適応となると考えられた。
|