研究課題/領域番号 |
13671225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
横山 逸男 (2002) 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60240206)
小林 孝彰 (2001) 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助手 (70314010)
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研究分担者 |
中尾 昭公 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70167542)
長坂 隆治 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員
両角 國男 名古屋第二赤十字病院, 部長 (50128683)
林 衆治 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助手 (30218573)
横山 逸男 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60240206)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 臓器移植 / 液性拒絶反応 / 抗原抗体反応 / ABO血液型 / αガラクトース抗原 / 主要組織適合性抗原 / ガラクトシダーゼ / 遺伝子改変 / endo-β-galactosidase C |
研究概要 |
抗ドナー既存抗体の存在する移植(異種、ABO不適合、クロスマッチ陽性)では、抗原抗体反応により厳しい拒絶反応が引きおこされる。このような抗体の関与する液性拒絶反応のメカニズムを解析し、制御する戦略を見いだすことが本研究の目的である。ABO不適合腎移植および肝移植、クロスマッチ陽性腎移植について抗ドナー抗体価の変動をflow cytometryを用い解析した。移植後は前の30〜50%に抗体価が抑制された。拒絶反応と抗体価上昇との明確な関連はみられず、グラフトに発現する抗原量の解析が重要である。多施設検討では、抗A,B抗体価測定の標準化が必要であり、カセットを用いた機械による測定が有用である。抗体の関与する急性拒絶反応を引き起こす同種移植(ブタ)モデルを確立した。NI BS系ミニブタからLandrace/Yorkshireブタヘの腎移植では、1週以内で抗ドナー抗体が産生され、拒絶された。病理組織検査では血管型拒絶反応を示した。抗SLA (swine leukocyte antigen)抗体の関与が示唆され、SLA-DNAタイピングを解析中である。進行性の液性拒絶反応に対して、代謝拮抗剤の大量投与が有効であった。 グラフトに発現する抗原の制御として、酵素処理、遺伝子導入による抗原分子の切断と発現抑制を試みた。endo-β-galactosidase C(以下EndoGalC)を用い、ブタ血管内皮細胞上のαGal抗原(異種抗原)を98%以上切断した。ex vivo灌流,in vivo投与においても、ブタ臓器に発現するαGal抗原をほぼ完全に除去できた。ブタヒヒ異種腎移植でのグラフト生着は、2日(コントロール:数時間)であり、DFPPによる抗体除去を併用し6日であった。EndoGalCの遺伝子導入(in vitro)により、90%以上のαGal抗原切断が可能であった。現在、ブタへの遺伝子導入(核移植)を試みており、毒性の軽減とαGal抗原発現の持続抑制が期待される。
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