研究課題/領域番号 |
13671243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
副島 雄二 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (30325526)
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研究分担者 |
田中 真二 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30253420)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | テロメラーゼ逆転写酵素 / Ex vivo遺伝子導入法 / 30%肝移植 / small-for-size-injury / テロメラーゼ / 遺伝子導入 / 生体肝移植 / 過小グラフト / 肝移植 / electroporation / Splenopexy |
研究概要 |
I.Model作成 ラットsmall-for-size graftモデル(30%肝移植)作成 240-280g雄性ラットを用いる。ドナー肝を摘出後、4℃下UW液中またはRinger液中に保存。Kamada変法にてレシピエントへ移植後、肝切除を加える。我々の施設では30%部分肝移植後3日以内に100%死亡するモデルを確立した。 II.Gene Transferに関する研究 1)エレクトロポレーション(EP)法を用いたテロメラーゼ逆転写酵素(TERT)遺伝子導入(結果1) ヒト肝細胞初代培養株を用いてpIRES-EGFPにテロメラーゼ逆転写酵素(TERT)のcDNAを組み込んだplasmidlRES-EGRP/TERTをエレクトロポレーション法にてtransfectした。結果:1)10%程度の導入効率であった。2)morphography:変化なし。3)生存期間:E-control,E-TERT群いずれも14日目まで生存したが(fibroblast出現)、TERT導入による生存期間の延長は認めなかった。問題点として1)遺伝子導入効率が低い、2)エレクトロポレーションによる肝細胞の傷害が大きいことが挙げられた。 2)エレクトロポレーション(EP)法を用いた摘出肝へのEx vivo遺伝子導入法の確立(結果2) 1)のラット肝移植モデルを用いた。摘出肝をUW液中4℃保存下、Luciferase DNAを門脈内投与し、加圧による導入効率、EPによる導入効率につき検討した。EPはバスタブ型電極を用い、至適条件を変えて施行した。加圧、EPにより冷保存下での遣伝子導入は可能であったが肝障害が強くラットの長期生存が得られなかった。 3)エレクトロポレーション(EP)法を用いた肝癌に対する免疫抑制下IL-12遺伝子導入(論文1) C3Hマウス-MH134株の皮下肝癌モデルにおいて、Luciferase DNAを針電極でEPを用いて大腿筋へ導入した。導入条件は150V,50msec,10回とした。マウス両側皮下腫瘍モデルの右側のみにIL-12遺伝子を導入した。血中IL-12/IFN-rの上昇を認め、導入腫瘍のみならず対側無治療腫瘍の増殖も抑制した。(Cancer research 2001:61;1005-1012)本モデルを用い、FK506投与下でIL-12遺伝子を腫瘍内に導入した。播種後にFK506投与下無治療群に比べ、IL-12治療群では有意に腫瘍体積の減少を認め、CTLアッセイで腫瘍特異免疫の獲得、腫瘍内血管新生の抑制を認めた。 4)Hydrodynamic法を用いた遺伝子導入法の確立 マウス尾静脈に体重10%相当のplasmid-DNA含有生理食塩水急速注入すると肝臓に高率に遺伝子が発現すると言われている。C3H/Hen 15gのマウスにLuciferase DNA 50μg/NaCl 0.1ml/gBWを1秒間で尾静脈注入し、経時的にLuciferase assayを行ったLluciferase遣伝子の発現は4時間でピーク(6×10^5RLU/μgBSA)となり、24時間後には1/2に減弱した。Hydrodynamic法を用いた遺伝子導入法は確立したが、そのメカニズムに関しては、不明であり、今後の検討が必要である。
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