研究課題/領域番号 |
13671283
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊藤 博 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (00232463)
|
研究分担者 |
吉留 博之 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (10312935)
石倉 浩 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70222982)
宮崎 勝 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70166156)
大塚 将之 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (90334185)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 肝細胞癌 / 発癌 / 酸化ストレス / チトクロームP450 / cyclooxygenase-2 / 多中心性肝細胞癌 |
研究概要 |
肝細胞癌の外科的切除は根治性において他の治療法を凌駕すると思われるが、これを阻む大きな要因として残肝再発並びに肝細胞癌の多中心性発生の問題がある。肝細胞癌は通常慢性肝炎、肝硬変を発生母地とし、外的因子による持続的炎症がその発癌に関与すると考えられている。これら肝細胞癌発生環境を評価することにより新たな治療戦略を見い出すのが本研究の最終目標であるが、2年間の研究により以下の結果が得られている。 <方法・測定項目> 肝細胞癌切除症例の肝組織を用いcyclooxygenase-2 (COX-2), cytochrome P450 (CYP),の発現を免疫組織学的に検討した。また肝組織中の過酸化脂質をMalone de aidehide (MDA)として測定した。さらに活性酸素によるDNA塩基障害修復過程で産出される8-hydroxy-2'-deoxyguanosine(8-OHdG)の肝組織中の発現を免疫組織染色した。 <結果> 1)COX-2免疫染色では、非癌肝組織における陽性率は、肝細胞癌症例で正常肝に較べ有意に高く線維化の程度に従いその陽性率も増加した。 2)CYP免疫染色ではCYP2C8/9/19、CYP2E1、CYP3A4/7発現は高い陽性率を認めたが、いずれのCYP-isoformともにコントロール肝と障害肝との間に発現の有意差はみられなかった。 3)臨床病理組織学的に肝細胞癌症例を多中心性肝細胞癌群とその他の群に分けて検討したところ、COX-2と各CYP isoformとの共発現率は多中心性肝細胞癌群で高い傾向を示した。 4)さらには単位蛋白量あたりのMDA量も有意に多中心性肝細胞癌群で高かった。 5)8-OHdGの発現ではcontrol<非癌部<癌部の順に高くなる傾向がみられ、非癌部での発現はcontrol<HBV<HCVの順に高くなる傾向がみられた。
|