研究課題/領域番号 |
13671328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
天池 寿 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (30285259)
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研究分担者 |
藤 信明 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (90332949)
藤原 斉 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (20332950)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | NK4 / 血管新生阻害 / アポトーシス / 癌-間質相互作用 / 細胞性免疫 / 接着因子 / 遺伝子治療 / apoptosis / tumor-stromal interaction / HGF / elastase-1 |
研究概要 |
肝細胞増殖因子(HGF)をelastasc消化して精製されたNK4は、HGF antagonistとしてHGFの癌細胞浸潤・転移促進作用を阻害する働きのほか、angiostatinと同様に血管新生抑制因子として癌の進展を抑制する。われわれはこれら2つの血管新生抑制因子がおのおのの基質から共通のproteaseにて精製されることに注目し、elasetase遺伝子導入による血管新生阻害作用を遺伝子治療の可能性に着手した。しかし、細胞毒性と標的分子の誘導効率の問題から継続を断念した。そこで、マウス大腸癌細胞株(CT26)にNK4遺伝子を導入してNK4高発現株(CT26-NK4)を樹立し、in vitro、in vivoにおける抗腫瘍効果を検討した。同細胞株はin vitroにおいて、細胞浸潤と遊走能においてHGF抵抗性を示した。In vivo皮下腫瘍モデルでは、NK4発現腫瘍では有意な腫瘍増殖抑制と生存率の延長効果を認めた。このメカニズムの解析にて、1)血管新生抑制、2)腫瘍細胞アポトーシス誘導、3)細胞増殖抑制の他、4)癌-間質相互作用の破錠(癌細胞からのHGF inducerの産生抑制)が明らかとなった。またCT26-NK4群では、腫瘍内に明らかなT細胞浸潤の増加を認め、CT26-NK4群のマウス脾細胞からのINF-γ産生も増加していたことから、NK4の5)細胞性免疫能増強作用が新たに示され、肝・肺・腹膜転移モデルにおいても、強力な転移抑制効果と生存率延長効果を認めた。DNAチップを用いたCT26-NK4の遺伝子変化の解析にてインテグリン発現の減弱を認められ、in vitroにおいてフィブロネクチン、コラーゲンへの細胞接着が抑制されることを確認した。
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