研究課題/領域番号 |
13671381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長谷川 誠紀 京都大学, 医学研究科, 助教授 (10252438)
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研究分担者 |
和田 洋巳 京都大学, 医学研究科, 教授 (90167205)
玄 丞烋 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (90283655)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 緑茶ポリフェノール / 肺保存 / 気管保存 / 虚血再潅流障害 / 物理的特性評価 / エピガロカテキンガレート / ポリフェノール / 気管 / 保存液 / 物理的特性 / EK-K / 気管移植 / エピガロカテキンガレード / 臓器保存 / 気管腫瘍 / 気管狭容 |
研究概要 |
他臓器保存において保存効果がある緑茶ポリフェノール(GPT)の気管、肺保存液としての有効性を検討した。肺胞上皮細胞よりのサイトカイン産生抑制についての検討;活性酸素は肺胞上皮細胞よりIL-8の産生を刺激し、組織障害をきたす。ヒト肺胞上皮細胞を用い、GPT(PF-TP75 ; PFI.)がJNK,p38のリン酸化を抑制する事でIL-8の産生を抑制する事を証明した。ラット肺冷保存後の虚血再潅流障害における有効性の検討;我々が開発したET-K液にGPTを添加し、肺冷保存後の虚血再潅流障害を検討した。保存液を注入したラット心肺を冷保存しex vivo再潅流モデルにて再潅流時の肺機能を測定した。実験群はET-K単独群と各種濃度GPTのET-K添加群とした。高濃度群では再潅流直後より障害を生じ、低濃度群でもいずれにおいても有意な差は認めなかった。次にGPTの成分であるカテキンのうち、最も含有量が多く、抗酸化作用が強いEpigallocatechin gallate(EGCG)(95% purified ; Sigma Chemical)をET-Kに添加したが、再潅流障害は増悪した。保存液をET-KよりPBSに変更したが、EGCG添加群のほうが、明らかに再潅流障害は強く生じ、肺保存液として有効ではなかった。ラット肺温虚血後の虚血再潅流障害における有効性の検討;EGCGを用い、温虚血(37℃)後の再潅流障害を検討した。各種濃度EGCGをラットに静脈注射後、90分温虚血とし、ex vivo再潅流モデルにて肺機能を測定した。いずれにても有意差は認められず、EGCGは、肺温虚血後再潅流障害に有効ではなかった。物理的特性評価による気管冷保存液としての有効性の検討;ラット頚部気管を、各保存液(生理食塩水、ET-K液、ET-K+GPT(各種濃度添加液)にて各時間冷保存し、伸展装置にて冷保存気管の物理的特性評価を行った。Quasi-static測定後、Stress-Strain curveから粘弾性評価を行った。24時間保存では各群において差はなかった。1週間保存後、すべての群において保存無し群に比し明らかに気管の硬化を認めた。高濃度GPT添加群は、硬化が強く、低濃度GPT群にても生理食塩水群と同程度に硬化した。ET-K+GPT添加保存液は気管保存液として有効でなかった。
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