研究課題/領域番号 |
13671414
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
野島 武久 近畿大学, 医学部, 講師 (00319740)
|
研究分担者 |
豊國 伸哉 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90252460)
米田 正始 京都大学, 医学研究科, 教授 (20303810)
西脇 登 近畿大学, 医学部, 教授 (70319739)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 心筋梗塞 / 酸化ストレス / アポトーシス / 再灌流障害 / 心筋 |
研究概要 |
心筋梗塞後の心不全に関して再灌流障害の関与が指摘されておりその際の酸化ストレスの影響が考えられるがその詳細は報告されていない。とくに時間的、空間的な変移については未だ明らかではない。本研究は心筋虚血再灌流時の酸化障害の免疫病理的・定量的評価を行っている。 平成13年度は心筋梗塞およびそれに引き続いておこるリモデリング、虚血性心筋症において酸化ストレスの時間空間的変化を明らかにした。ランゲンドルフモデルにおいて、再灌流後の酸化傷害は再灌流直後より上昇し、20分灌流後も持続した。灌流後3分ですでに上昇していること、無血下の条件で上昇している事から、細胞内の酸化物質の活性化による障害が示唆された。 平成14年度は、SDラット66匹に対して心筋梗塞を作成し、この心筋を梗塞後0、3、6、12、24、48時間1、2、4、6週間後に採取。免疫染色にて心筋酸化障害の局在を評価している。さらに高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって核DM中の8-OHdGを定量し、アポトーシスの程度をTUNEL法にて評価した。免疫染色およびdG/8-OhdG比にて心筋梗塞部の8-OHdGは梗塞後6時間までは梗塞部に高く発現し、健常部は上昇しなかった。しかし12時間以後は梗塞部・周囲部で一度低下するが1週目を過ぎる頃から周囲部・健常部で上昇し、4週後でも周囲部には酸化障害が残存した。アポトーシスの程度は1週間程度まではあまり上昇しないが2週目から上昇しこの変化は心筋梗塞後の心機能の低下と相関があった。心筋梗塞後の酸化ストレスは2峰性の変化を示し1つ目が虚血による心壊死、2つ目がアポトーシスと関連した心機能不全を示していると考えられた。またこの手法は種々の心不全時の心筋細胞の評価に応用できる可能性が示唆された。
|