研究課題/領域番号 |
13671436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
伊達 勲 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70236785)
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研究分担者 |
杉生 憲志 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40325105)
徳永 浩司 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40294467)
三好 康之 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (00362997)
小野 成紀 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40335625)
松井 利浩 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80362995)
西尾 晋作 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80325109)
富田 享 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90237115)
大本 堯史 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60032900)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 細胞移植 / 神経伝達物質 / 神経栄養因子 / パーキンソン病 / 神経移植 / ドパミン / カプセル化細胞 |
研究概要 |
パーキンソン病の治療を目指して再生医学の立場から種々の療法が検討されている。脳内に神経伝達物質や神経栄養因子産生細胞株を移植する方法もその一つの方法であり、分子生物学的手法の発達により注目を集めている方法である。ドパミンを産生する細胞株やglial cell line-derived neurotrophic factor (GDNF)を産生する細胞株などが用いられるが、これらの細胞株を脳内移植する際、免疫学的拒絶反応や腫瘍化を制御することが重要である。我々は、高分子半透膜製の中空糸にこれらの細胞株を封入して移植するカプセル化細胞の脳内移植を開発し、本研究ではこの手法を用いて、パーキンソン病の治療を目指した種々の検討を行った。パーキンソン病モデルとしては、1側の黒質線条体ドパミン神経系を6-hydroxydopamine(6-OHDA)で破壊した片側パーキンソン病モデルを用い、分析は、組織学的にはtyrosine hydroxylase (TH)に対する抗体を用いた免疫組織化学で黒質のドパミン細胞数、線条体のドパミン線維の密度を検討、生化学的には高速液体クロマトグラフィーで線条体のドパミン濃度を測定、行動学的には、アポモルフィンおよびアンフェタミン注入による薬物誘発回転運動を検討した。 本研究期間に以下の点が明らかとなった。 1.ドパミン産生細胞株であるPC12細胞、GDNF産生細胞株であるBHK-GDNF細胞ともカプセル内で12カ月の長期にわたって生存し、ドパミンGDNFを持続的に産生した。 2.パーキンソン病モデルラットの改善効果が、組織学的、生化学的、機能的に認められた。 3.PC12細胞にGDNF遺伝子を導入したPC12-GDNF細胞は、ドパミンとGDNFの両者を長期にわたって産生した。 4.GDNF産生細胞株とBDNF産生細胞株を同時に移植するとより効果的であった。 これらの結果からカプセル化した神経伝達物質、神経栄養因子産生細胞株の脳内移植は、パーキンソン病の治療法として有用であることが期待される。
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