研究課題/領域番号 |
13671462
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
岡 秀宏 北里大学, 医学部, 助手 (60213914)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 下垂体腺腫 / アポトーシス / PACAP / PVR / p16 / p21 / p27 / p53 / pituitary adenoma / apoptosis / receptor / PVR mRNA / CDK / Pituitary adenoma / Hormone receptor / mRNA / apeptosis |
研究概要 |
今回、申請者は新しく発見された視床下部ホルモンであるPACAP及びその受容体であるPVR-1、PVR-2、PVR-3、がヒト下垂体腺腫の成長およびアポトーシスの調節にどのように関わっているかを検討した。 その結果、ヒト下垂体腺腫細胞株であるHP75細胞および手術時に得られたヒト下垂体腺腫から、PACAPがTGF-βで誘導されたアポトーシスを抑制することが明らかとなった。また、このアポトーシスは受容体であるPVR-1、PVR-2、PVR-3を介して起こるものと推察され、これらの発現のうち、最も強いものはPVR-1 mRNA、次いで、PVR-2、PVR-3であった。次にヒト下垂体腺腫において、その細胞周期に関係するP16、P21、P27、P53の発現について、real time RT-PCRを使用し遺伝子発現を、免疫組織化学を用いてタンパク発現を検討した。その結果、遺伝子レベルではP27の高発現し、P21及びP53は同程度、P16は比較的低レベルでの発現が確認された。一方、タンパクレベルでは、P27の高発現はmRNAと同様であったが、P16、P21及びP53の発現は殆ど認められなかった。つまり、遺伝子情報としてはP27、p53、P21、P16の順でmRNAは発現しても通常P53に調節されている。P21はP53がタンパクとして誘導されないかぎり、その発現が誘導されない可能性が考えられた。また、今回の検討ではCDKの発現が認められなかったのが、その理由として下垂体腺腫の細胞周期の調節にはP27の発現が重要で、これの抑制効果によりCDK1、CDK4、CDK7の発現が認めらなかった可能性が考えられた。一方、下垂体腺腫においてp16、p21およびp53は下垂体腺腫のアポトーシスの調節には直接的には関与していない可能性が考えられた。また、Cyclin D3の高発現はoncogeneとして下垂体腺腫の増殖に関与している可能性が考えられた。
|