研究課題/領域番号 |
13671501
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
長野 昭 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50272547)
|
研究分担者 |
佐野 倫生 浜松医科大学, 医学部, 助手 (50313945)
高橋 正哲 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (40211346)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 血液-神経関門 / endothelial barrier antigen / rat endothelial cell antigen-1 / 定量解析 / Evans blue albumin / 末梢神経再生 / 坐骨神経 / 圧挫損傷 / 神経再生 / 免疫組織学的定量 |
研究概要 |
末梢神経には血中物質の神経組織内への物質移行を制御し、神経内の環境の恒常性を維持する血液ー神経関門(blood-nerve barrier)が存在する。従来その評価は静脈内に投与したEvans blue albuminやhorseradish peroxidaseの神経内膜内への漏出の有無により検討されてきた。しかしながらこの検討では定量的な評価は困難であり、詳細な血液ー神経関門の機能動態の解明には検討の余地があった。そこで血液関門に特異的な抗血液関門抗体を用いた免疫組織化学的手法に着目し、定量的に血液ー神経関門の破綻および再生を評価する方法を確立した。すなわち、血管内皮細胞マーカーとして抗rat endothelial cell antigen-1(RECA-1)抗体、血液関門因子マーカーとして抗endothelial barrier antigen (EBA)抗体を用い、全血管数に対するbarrier機能を持った血管の割合として数値化することにより血液ー神経関門の定量評価を行った。実験としては、ラットの坐骨神経圧挫モデルを作製し、神経再生過程における血液ー神経関門の時間的、空間的変化を検討した。その結果血液ー神経関門は、損傷後3日で圧挫部より中枢5mmおよび末梢全体にわたり有意にbarrier機能を持った血管の割合は低下し、その後21日までに徐々に回復した。一方、軸索は損傷後3日から変性が始まり、14日後では神経筋入口部まで再生軸索がみられ、軸索の再生が中枢側から徐々に起きるとそれを追いかけるように血液ー神経関門が回復することが推測された。
|