研究課題/領域番号 |
13671616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
室園 美智博 東京医科大学, 医学部, 助手 (70276947)
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研究分担者 |
松本 晶平 東京医科大学, 医学部, 講師 (30256250)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 細胞接着分子 / ノックアウトマウス / アポトーシス / 脳虚血 |
研究概要 |
我々はまず前年度までに、ファイブロネクチンの脳虚血に対する作用を、コンディショナルノックアウトマウスを使用した局所脳虚血モデルにて検索してきた。結果としてファイブロネクチンが脳虚血時に傷害部分の拡大に対して抑制的に働き、またTUNEL・caspase3といったアポトーシスに関連する物質を調査したところ、ファイブロネクチンによる脳虚血への作用は、抗アポトーシスとしての影響が原因であることが判明した。平成14年度からは、ファイブロネクチンの抗アポトーシス作用が具体的にどの経路・段階に関わるかを検索する手段として、抗アポトーシス作用を有する薬剤であるサイクロスポリンAを使用し、マウスの脳虚血に対する作用を調査した。しかしサイクロスポリンAは血液脳関門を通過しにくいため、今回血液脳・関門の働きを有するp-glycoproteinであるmdrlaという物質が欠如したノックアウトマウスを使用した。結果として、サイクロスポリンAによる抗虚血作用がそのノックアウトマウスの局所脳虚血時にて認められた。一方、サイクロスポリンAによる脳虚血への作用は、その用量によっては神経細胞傷害を増悪させることも判明した。また局所脳虚血時の正常マウスとmdrlaノックアウトマウスの比較検討の結果、血液脳関門の存在が脳虚血に対して影響していることが強く示唆された。以上の結果を踏まえて、現在は血液脳関門へ影響与える物質、脳保護として働く物質を組み合わせた脳虚血実験を展開している。それと平行して、ファイブロネクチンのどの部分のドメインが抗アポトーシスとして働くのか、また経時的変化の調査を追加実験していく予定である。
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