研究課題/領域番号 |
13671633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
島居 徹 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (80235613)
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研究分担者 |
内田 和彦 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (90211078)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / マイクロアレイ / 発現分析 / インターフェロン / 転移 / マクロアレイ / 網羅的遺伝子解析 / 浸潤 |
研究概要 |
[目的]腎癌の転移に関連する分子機構は明らかではない。また転移を有する進行腎癌の治療は困難で現在IFN-α等のサイトカイン療法が行われる事が多いが、その有効率は10-20%で、副作用も報告されることから、有効例を予測することが求められる。本研究ではcDNAマイクロアレイ法を用い(1)腎癌細胞株おいて転移関連の遺伝子発現の増減を解析し、(2)テーラーメイド治療を目標にIFN-αの感受性を基礎的に検討する。 [結果](1)対象は原発巣あるいは転移巣由来のSKRC腎癌細胞株6株で、対照は正常近位尿細管上皮株を使用した。Stanford方式スポッターにて作製した既知癌関連遺伝子を含む4000クローンを含むアレイにより、発現分析を施行した。最終的に変化の多い遺伝子として選択された62遺伝子によるクラスター解析では、転移巣由来のSKRC-17と29は類似した遺伝子発現をしめした。SKRC-52は転移巣由来であったが、他の株と形態的にも、また分子生物学にも異なる発現を呈した。本マイクロアレイ発現分析により転移に関連しうる遺伝子の亢進が見られ、腎癌株の特異牲、生物活性を表現しうる可能性が示唆された。 (2)対象はIFN-αのin vitro感受性を検討したSKRC腎癌細胞株6株(以下、感受性株、耐性株)で、発現解析は感受性株と耐性株の各群内で75%以上に共通に増減し、かつ群間で発現差の見られる遺伝子を抽出し、クラスター解析による分類を試みた。また2倍以上の発現差のある遺伝子についてさらに検討を加えた。発現の変化の見られた1,401遺伝子によるクラスター解析では感受性に一致した分類が可能であった。また2倍以上の発現差は増減各々5遺伝子、計10遺伝子が抽出された。それらの中で、IRF4の発現をRNAレベルで定量を試みたところ、細胞株の感受性低下と発現低下が相関しており、マクロアレイ発現分析により腎癌細胞株におけるin vitroのIFN-α感受性を推測できることが示唆された。
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