研究課題/領域番号 |
13671707
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊東 宏晃 京都大学, 医学研究科, 助手 (70263085)
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研究分担者 |
横山 知永子 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室長 (90200914)
藤井 信吾 京都大学, 医学研究科, 教授 (30135579)
佐川 典正 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00162321)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 妊娠 / 子宮筋 / プロスタグランジン / エストロゲン / 伸展刺激 / 卵膜 |
研究概要 |
子宮容積は胎児の急速な発育に伴い妊娠中に数十倍に増大するにも関わらず子宮筋は伸展したままで収縮しない。しかし、妊娠末期には陣痛発来に伴い、強力に収縮し胎児を娩出する。このように、妊娠中に子宮筋はいわゆる「静止状態」となり収縮が抑制されているが、妊娠末期になると陣痛が発来しいわゆる「活動状態」へ移行する。本研究はこのようなダイナミックな変化の調節機序の一端を解明することを目標としている。 平成13年度の本研究により、陣痛発来時に、子宮口近傍の羊膜や脱落膜組織においてプロスタグランジン産生に関連する酵素であるCOX-2およびcPLA2の発現がが増加していることが明らかとなり、in vitroの実験から、子宮口近傍の羊摸に対する伸展刺激がプロスタグランジン産生を亢進している可能性が明らかとなった。また、ヒト子宮筋組織では妊娠によりCOX-1およびプロスタサイクリン合成酵素(PGIS)の発現が有意に亢進することが明らかとなった。 平成14年度の研究により、培養ヒト妊娠子宮筋細胞を用いた検討から、ヒト子宮筋に対する陣痛を模した伸展刺激PGISの蛋白ならびに遺伝子発現を亢進させ、結果としてプロスタサイクリン産生を亢進することが明らかとなった。さらに、陣痛を模した伸展刺激は培養ヒト妊娠子宮筋細胞においてプロスタサイクリン合成酵素の転写活性を亢進することが明らかとなった。一方、エストロゲン添加刺激により、培養ヒト妊娠子宮筋細胞においてCOX-1ならびにPGISの蛋白、遺伝子発現が亢進してプロスタサイクリン産生を亢進することが明らかとなった。以上の結果より、ヒト子宮筋ならびに卵膜における種々のプロスタグランジン産生には、エストロゲンならびに周期的な伸展刺激が重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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