研究課題/領域番号 |
13671721
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
杉野 法広 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (10263782)
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研究分担者 |
中村 康彦 山口大学, 医学部附属病院, 助教授 (30227946)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 子宮内膜 / 上皮細胞 / 間質細胞 / 着床 / 脱落膜化 / progesterone / IFG-1 / Leukemia Inhibitory Factor / IGF-1 / estrogen / superoxide dismutase |
研究概要 |
【目的】着床のための子宮内膜の機能的成熟には、腺上皮細胞と間質細胞の相互作用が重要であることを明らかにするため、両者の細胞を共培養することによってそれぞれの細胞の単独での培養と比べ、細胞の機能が変化するかを検討した。【方法】子宮内膜から間質細胞と上皮細胞を分離し、間質細胞は6ウエル培養プレートに定着させ、上皮細胞は、マトリゲルをコートしたインサート上に定着させた。間質細胞のウエル内に上皮細胞が定着したインサートを入れ相互作用ができるようにし、estradiol (E;10-8M)単独、medoroxyprogesterone (MPA;10-6M)単独、またはE+MPAで培養した。対照として、上皮細胞のみと間質細胞のみの群も作成した。上皮細胞については、着床に不可欠な因子であるLeukemia Inhibitory Factor (LIF)の発現を、間質細胞については、形態変化と脱落膜化の指標であるinsulin-like growth factor-binding protein-1 (IGFBP-1)の発現を調べた。【成績】1.上皮細胞のLIF発現は、間質細胞と3日間共培養するとEにより有意に増加したが、間質細胞がない条件では有意な変化はなかった。このEによる上皮細胞のLIF発現増加作用は、間質細胞からのinsulin-like growth factor-1 (IGF-1)分泌を介していることが明らかとなった。2.E+MPAの12日間の培養により、間質細胞は形態的に脱落膜変化を示したほか、IGFBP-1発現も有意に増加したが、上皮細胞の存在下では、この脱落膜化が有意に抑制された。すなわち、上皮細胞は、間質細胞の脱落膜化を抑制することによって、implantation windowの閉鎖を遅らせ胚受容が可能な期間を延長させていることが示唆された。【結論】着床成立のための子宮内膜の変化には、腺上皮細胞と間質細胞の相互作用が重要な役割を果たしていることが示された。
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