研究課題/領域番号 |
13671728
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松田 貴雄 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10304825)
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研究分担者 |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
有馬 隆博 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80253532)
加藤 秀則 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 絨毛癌 / 共通欠失領域 / サブトラクション / HTF12 / 合胞体化 / NECC1 / ホメオボックス / HOP / KRAV / Kruppel / Zinc finger / choriocarcinoma / homeo domain / hPL |
研究概要 |
新規絨毛癌抑制遺伝子単離のため、1)7番染色体共通欠失部分と2)サブトラクション法を用いて単離を試みた。1)ではドラフトシークエンスの報告との比較により、7q11.21であることがわかり、当初、重要な候補と考えられていたOS-4はこのドラフトシークエンスの中には含まれていなかった。 1)共通欠失領域に存在する遺伝子のうち、6-8クローンがドラフトシークエンスで発表された配列に含まれる。これはhuman teratocarcinoma finger(HTF)12遺伝子でKRABドメインを有するZnフィンガードメインを有する遺伝子であることがわかった。HTF12遺伝子を全長ベクタープラスミドにつないで、絨毛癌細胞株CC1及びBeWoにトランスフェクションした。さらに導入により、胞体導入により、胞体の巨大化が生じて細胞増殖能が低下した。絨毛癌細胞の細胞増殖速度は細胞癒合によって異なるが、細胞の接触能はあまり変化しなかった。導入細胞では細胞癒合が始まる。胞体の巨大化とは多核化を伴っていた。HTF12細胞はプロモーターの違いによって、3種類のスプライシング変異(HTF12-1、2、3)があり、今回導入に用いたのはHTF12-2であった。正常胎盤絨毛で、発現しているのは、HTF12-1であった。5'側に存在するKRAVドメインが細胞融合、増殖抑制に関与すると推定された。さらに多くの類似遺伝子が存在することがわかった。特に19番遺伝子上の家族性胞状奇胎の連鎖解析で得られた関係領域付近に存在するZF1遺伝子と高いホモロジーを有する。ZF1は胎盤でも絨毛癌でも発現が認められ、その働きの違いが注目される。 2)サブトラクション法で得られたNECC-1はヒトの歯肉のライブラリーより得られる遺伝子で、細胞の多核化に寄与する遺伝子と考えられ、絨毛細胞の合法化に関与すると考えられた。絨毛細胞の合胞体、HPL、CSHなどのマーカーが組織化学的に証明された。この蛋白はわずか13KDaの大きさである。このNECC1はマウスの発生の際に必要とされるホメオボックスのみの遺伝子HOPと同一であることがわかった。
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