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p27遺伝子の一塩基多型解析による自然流産および胞状奇胎のリスク判定と人種間比較

研究課題

研究課題/領域番号 13671750
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 産婦人科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

鷹橋 浩幸  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00246414)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード自然流産 / p27遺伝子 / 1塩基多型 / 前立腺癌 / 一塩基多型
研究概要

P27^<Kip1>遺伝子(以下p27)は,細胞核内における主要な増殖抑制因子のひとつである.その機能としては,サイクリン依存性キナーゼ阻害タンパクとして特にサイクリンEを阻害することにより細胞周期におけるG1期での増殖抑制に寄与するものである.われわれは本研究を通じてp27の開始コドンから上流79塩基対に1塩基の多型が存在することを明らかにした.この上流の領域はp27がmRNAに転写された際に特有なループ構造を呈し,このループの先端に数種類のRNA結合タンパクが結合することにより,p27タンパクが発現することが知られている.
本研究を通じ,われわれはこの1塩基多型つまりこの部位での塩基の違いによるp27タンパク発現量の差について検討し,さらに分子疫学的観点より1塩基多型とp27タンパク発現量の関係,自然流産での分布について得られた知見を報告する.自然流産胎児とp27遺伝子多型につきRFLP解析およびSSCPによりgenotypingを行った.さらに免疫組織化学染色にて流産絨毛におけるp27たん白発現を解析した.95症例の自然流産絨毛,コントロールとして79例の母親脱落膜組織を用い,DNA抽出後各例PCR,RFLP解析,SSCP解析によりgenotypeを決定した.その結果,流産胎児においては,C/C:26例(27.4%),T/C:19例(20.0%),T/T:50例(52.6%)であった.一方母親組織では,C/C:25例(31.6%),T/C:15例(18.9%),T/T:39例(49.3%)であり,両者のgenotype分布には統計学的有意差を認めなかった.さらに,免疫組織化学染色を用いて,胎児genotype別の,絨毛上皮におけるp27たん白発現量を解析した.その結果,C/Cの胎児では,絨毛上皮のたん白染色性は,1+:11例,2+:6例,3+:1例であり,T/Cの胎児では,1+:8例,2+:15例,3+:2例,T/Tの胎児では,1+:4例,2+:8例,3+:6例であった.C/CとT/Tでは,たん白発現分布に統計学的有意差を認めた.また免疫染色のコントロール群として,絨毛上皮にubiquitousに発現しているサイトケラチン染色をおこなったがC/C,C/T,およびT/T間で発現量の差は認めなかった.以上より,この1塩基多型は自然流産のリスクには,直接的に関与していないが,p27遺伝子たん白発現量の調節に関与していると考えた.

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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