研究課題/領域番号 |
13671753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高見 毅司 (2002-2003) 日本大学, 医学部, 講師 (90297812)
大谷 香 (2001) 日本大学, 医学部, 助手 (40246872)
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研究分担者 |
坂元 秀樹 日本大学, 医学部, 講師 (80158922)
高見 毅司 日本大学, 医学部, 助手 (90297812)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Ezrin / 卵巣癌 / ezrin / IL-1 alpha / EGF / 浸潤 / 子宮体癌 / Rhoシグナル伝達系 |
研究概要 |
背景:Ezrinはmembrane linking proteinとして細胞のintegrityに関与するとともに、増殖に関わる信号伝達系の一部を成すと考えられる。そこで卵巣癌において、Ezrinの果たす意義について検討した。 方法:卵巣癌におけるEzrinの意義について検討した。良性疾患にて切除した卵巣の健常部分(n=-25)、原発性卵巣癌(n=25)、卵巣癌転移巣(n=21)において、western blott法によりEzrinの発現を検討した。また卵巣癌細胞株SKOV3を用いてIL-1 alphaならびにEGFのEzrin発現に及ぼす影響を検討した。 成績:Ezrinは卵巣癌に発現していた。最も強い発現は転移巣に見られた。IL-1 alphaならびにEGFの添加で、Ezrinの発現が増強した。またこのIL-1 alphaならびにEGFによるEzrin誘導作用はtyrosine kinase inhibitorであるgenisteinで消失した。またIL-1 alphaならびにEGFによる浸潤性の変化も検討したが、その結果IL-1 alphaならびにEGFでは、浸潤能の上昇が観察された。 考察:今回の成績より、転移巣の卵巣癌細胞は、原発巣の細胞に比較して、浸潤能が高まっている可能性が示唆された。この変化のメカニズムの一つには、腹水中のIL-1 alphaならびにEGFによるEzrinの誘導があるものと推察された。我々はすでに、子宮体癌において、Ezrinの発現がMatrigel浸潤アッセイにて癌細胞の浸潤性を高めることを示したが、今回の検討より、このメカニズムは卵巣癌でも同様な意義を持つものと考えられた。
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