研究課題/領域番号 |
13671769
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菅澤 正 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (00179110)
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研究分担者 |
伊藤 健 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50251286)
岩崎 真一 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10359606)
坂本 幸士 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50323548)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 内有毛細胞 / 空胞変成 / 静止膜電位 / patch clamp / glutamate / 空胞変性 / double-patch / 内耳 / Patch clamp / 蝸牛 / グルタシン酸 / カルシウム |
研究概要 |
有毛細胞の電気生理学液研究にpatch clampの手法が導入され成果を上げている。しかし単離操作を必要とするため、細胞に変性が加わり、得られたデータの生理的意義に疑念が生じる。本研究では細胞変性の指標を明らかにするとともに、double patchの手法を用いて内有毛細胞の正常生理環境の復元を試みた。細胞変性の指標として、形態的に基底部の空胞変性の有無が挙げられた。空胞変性を認めない細胞では、きわめて良好な生理反応を示し、この反応は長時間持続した。またカルシウム依存性のKチャンネルの確認も容易であった。もう一つの指標は静止膜電位である。静止膜電位が60mv以下の細胞では、反応が良好であった。この両者を指標として、内有毛細胞傷害の予防を試みた。空胞変性は、機械刺激、低酸素などにより放出されるグルタミン酸のNMDA受容体刺激によるカルシウムの細胞内流入によると考えられている。しかし、NMDA受容体拮抗薬の処理前の投与、外リンパ潅流の試み、あるいは単離処理負荷の軽減を試みたが、障害の軽減につながらなかった。正常環境復元の試みとして、double patchを試みた。しかし内有毛細胞上面のクチクラ層は堅くその物理的性質からseal形成は極めて困難であり、電気的にリークが大きく生理的環境復元は不可能であった。ピペットの先に膜親和性のあるオイル塗布など条件を変えたが、同様の結果であった。 内有毛細胞を生理的環境において実験するためには、単離ではなくコルチ器の潅流など他の方法論が必要となる。
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