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頭頸部癌患者における術後の嚥下機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13671788
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関熊本大学

研究代表者

鮫島 靖浩  熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (50206009)

研究分担者 湯本 英二  熊本大学, 医学部, 教授 (40116992)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード頭頸部癌 / 嚥下 / 嚥下圧 / ビデオ透視
研究概要

頭頸部癌術後の嚥下障害の病態を解明するために、ビデオ透視と嚥下圧測定を行った。対象は喉頭を保存した症例で、舌根部を含めた舌半切以上を行った口腔癌と、軟口蓋及び咽頭側壁を1/2以上切除した咽頭癌の症例である。方法はビデオ透視による口腔期及び咽頭期の評価と嚥下圧測定による評価を行った。嚥下圧の測定は、station pull-through法で行い、前鼻孔から挿入した圧測定プローベを頚部食道から軟口蓋部まで位置を動かしながらそれぞれの部位の嚥下圧を記録した。嚥下開始の判定には筋電計を用いて頤舌骨筋の筋放電で判定した。測定した記録は、食道入口部圧波形と嚥下圧曲線にて解析した。
ビデオ透視の結果では、95%に口腔期の障害があり、咽頭への送り込み障害のため、口腔内残留と分割嚥下が見られた。また、口腔保持の障害のため咽頭流入が59%に見られ、そのうちの16%に喉頭挙上期型誤嚥を認めた。咽頭期の障害では、74%にクリアランスの不良を認め、47%に喉頭侵入や誤嚥を認めた。誤嚥のタイプは下降期型誤嚥であった。
嚥下圧測定の結果、食道入口部圧は安静時の陽圧と嚥下時の平圧化が全例でみられ、輪状咽頭筋ま正常に機能していることがわかった。これに対し、舌亜全摘例、咽頭側壁摘出例、軟口蓋摘出例では軟口蓋部と下咽頭部の圧は全般的に低下しており、このために食道入口部を通過する圧が得られず、クリアランスの不良と下降期型誤嚥を生じているものと考えられた。
この病態を改善するためには、口腔の再建の際には、ボリュームのある皮弁を用いることにより、口腔保持と送り込みを改善させることが必要であり、咽頭の再建でもボリュームのある皮弁を用い咽頭腔を狭くする工夫が必要と考えられた。

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (16件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (16件)

  • [文献書誌] 鮫島靖浩他: "気管食道吻合術後の喉頭下垂による気管口閉塞に対する手術的工夫"日気食会報. 52・2. 189-190 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鮫島靖浩他: "クリアランス不良な嚥下障害患者における含嗽の有用性"口咽科. 14・1. 64 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鮫島靖浩: "患者および家族のニーズを考慮した嚥下障害の術式選択"音声言語医学. 43・4. 473-478 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鮫島靖浩: "喉頭挙上術のコツ"JOHNS. 18・5. 1002-1006 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鮫島靖浩: "神経筋接合部、筋疾患による嚥下障害とその治療"文光堂、東京、湯本英二編集、耳鼻咽喉科診療プラクティス第7巻「嚥下障害を治す」. 239 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yasuhiro Samejima: "Needs of patient and family as an important factor in selection of surgical procedure for dysphagia"Jpn. J. Logop. Phoniatr.. 43. 473-478 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鮫島 靖浩 他: "気管食道吻合術後の喉頭下垂による気管口閉塞に対する手術的工夫"日気食会報. 52. 189-190 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島 靖浩 他: "クリアランス不良な嚥下障害患者における含噺の有用性"口咽科. 14. 64 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島 靖浩: "患者および家族のニーズを考慮した嚥下障害の術式選択"音声言語医学. 43・4. 473-478 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島 靖浩: "喉頭挙上術のコツ"JOHNS. 18・5. 1002-1006 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島 靖浩: "神経筋接合部、筋疾患による嚥下障害とその治療"文光堂、東京、湯本英二編集、耳鼻咽喉科診療プラクティス第7巻「嚥下障害を治す」. 239 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島靖浩: "患者および家族のニーズを考慮した嚥下障害の術式選択"音声言語医学. (印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島靖浩: "喉頭拳上術のコツ"JOHNS. (印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島靖浩他: "気管食道吻合術後の喉頭下垂による気管口閉塞に対する手術的工夫"日気食会報. 52. 189-190 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島靖浩他: "クリアランス不良な嚥下障害患者における含嗽の有用性"口咽科. 14. 64 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 鮫島靖浩: "耳鼻咽喉科診療プラクティス第7巻「嚥下障害を治す」、嚥下障害患者における口腔・咽頭の衛生"文光堂、東京、湯本英二編集(印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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