研究課題/領域番号 |
13671899
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉田 篤 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90201855)
|
研究分担者 |
森谷 正之 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (80303981)
永瀬 佳孝 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (50252698)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 三叉神経 / 顎反射 / 樹状突起 / 介在ニューロン / 三次元解析 / 開口筋 / 閉口筋 / 単一ニューロン / 両側投射 / 抑制性介在ニューロン / in vivo / 細胞内染色 / GAVA / グリシン |
研究概要 |
13年度は、咀嚼を制御しうる抑制性介在ニューロンの三叉神経運動ニューロンへの入力様態を明らかにするため、三叉神経吻側核(Vo.r)ニューロンを標識し観察した。その結果、単一Vo.rニューロンは単一閉口筋運動ニューロン(JCM)および単一開口筋運動ニューロン(JOM)の細胞体および近位樹状突起にそれぞれ平均5個および4個のシナプスを形成した。この結果は、単一Vo.rニューロンは、全JCMの約54%または全JOMの約23%と接合し、その抑制効果は、JOM群に対するよりもJCM群に対する方が2.3倍の効力を持つことを示唆する。以上より、抑制性のVo.rニューロンが介在する感覚-運動反射回路は、顎運動のパターン形成や歯周組織の保護に働くことが解明された。 そこで14年度の研究では、これらの抑制性入力を受けるJCMとJOM間の差異の解明を試みた。Neurolucidaを用いた三次元分析の結果、JCMの樹状突起の大部分は三叉神経運動核背外側亜核内に留まるが、JOMの樹状突起遠位部は網様体に進入した。樹状突起近位部の分岐はJCMよりもJOMの方が多かった。JOMとJCMの細胞1個当たりの幹樹状突起の計測値は両者に差はなかった。樹状突起1本当たりの分岐数と終止数、表面積はJOMの方がJCMよりも高い値を示した。JOMとJCMの幹樹状突起の直径と終止数、総樹状突起長、表面積との間には有意な正相関が認められたが、この相関はJCM-JOM間で差はなかった。以上より、JCMとJOMの樹状突起の形態は、その全形に拘わらずその直径に左右され、樹状突起形態の計測値は、樹状突起毎の値には違いがあるがニューロン毎の値には差がなく、また1個の運動ニューロンの樹状突起形態を支配する機構は、運動ニューロンの種類に拘わらず拮抗筋を支配するα運動ニューロン間で類似することが解明された。
|