研究課題/領域番号 |
13671903
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中村 浩彰 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (50227930)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | オステオプロテジェリン / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 骨改造現象 / プロテオグリカン / 免疫組織化学 / セメントライン |
研究概要 |
オステオプロテジェリン(OPG)はReceptor activated NF κ-B Ligand(RANKL)に対するデコイとして働き、破骨細胞と間質細胞の細胞間相互作用を阻止することにより破骨細胞の分化を抑制するタンパクである。本研究ではOPGの生体内での局在、機能を明らかにするためにOPGに対するペプチド抗体を作製し、免疫組織細胞化学的に検索するとともに、そのmRNA発現をin situ hybridization法により検索したものである。脛骨のRIPA buffer可溶性抽出液から90kDの一本のバンドが認められた。OPG局在は骨梁の骨表面に線状に認められ、破骨細胞直下の骨基質から連続していることがわかった。また、免疫電顕観察により、破骨細胞の明帯下にOPG局在を示す多数の金粒子が認められた。骨端部の骨基質を観察すると、軟骨基質と骨基質の境界部、あるいは、骨基質と骨基質の境界線であるセメントラインに陽性反応が認められた。OPG mRNAについては骨組織に特異的な発現は見られなかったが、骨芽細胞、骨細胞、間質細胞がOPGを産生すること、肝臓、腎臓などでもその発現が見られることから、骨組織で産生されたもの、あるいは血液由来のOPGが骨吸収の後に骨表面に吸着されるのではないかと考えられた。以上のことから、骨基質に局在するOPGは破骨細胞の分化、活性化を抑制することにより骨改造現象に重要な役割を担っていることが示唆された。また、骨基質局在調節機構についてはOPGがヘパリン結合性を有することからヘパラン硫酸、ケラタン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などのプロテオグリカン局在と免疫組織化学的に比較検討を行ったが、上記プロテオグリカンとの関連性は低いと思われた。
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