研究課題/領域番号 |
13671935
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岸野 万伸 (2002) 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (60346161)
岩本 資己 (2001) 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (80203644)
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研究分担者 |
平賀 徹 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (70322170)
岩本 容泰 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (30223431)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | レチノイド / Cbfa1 / Indian hedgehog / 内軟骨性骨化 / 軟骨細胞 / IHH |
研究概要 |
本研究は、レチノイドシグナルがCbfa1とIndian hedgehog (IHH)の発現を制御することにより、内軟骨性骨化を制御するという仮説を証明することを目的としている。本研究により以下のような結果が得られた。 1.レチノイド感受性エレメントにβガラクトシダーゼを接続したレポーター遺伝子を導入したF9細胞を用いて、レチノイドシグナルの活性を検討したところ、軟骨肥大層に近接する軟骨膜において、強いレチノイドシグナル活性が検出され、他の部分の軟骨膜および軟骨組織においては活性が弱かった。 2.発生軟骨組織にレチノイドを添加したビーズを移植すると、Cbfa1の発現が誘導され、レチノイド拮抗物質を添加したベーズを移植すると軟骨細胞の肥大化が抑制された。 3.軟骨細胞培養系において、レチノイドはcbfa1の発現を亢進させた。逆に、レチノイド拮抗物質はcbfa1の発現を抑制した。 4.軟骨細胞培養系において、レチノイドシグナルにより、誘導される、軟骨細胞終末分化促進作用はCbaf1の機能阻害により完全に抑制された。一方、Cbfa1による終末分化促進作用はレチノイドシグナルを阻害しても、抑制されなかった。 5.未熟軟骨細胞におけるIHHの発現はレチノイドにより促進されたが、成熟軟骨細胞においては、逆に阻害された。 以上の結果より、レチノイドシグナルはcbfa1の発現を誘導することにより、軟骨細胞の肥大化を促進すること、また、レチノイドシグナルは、肥大細胞において、IHHの発現を抑制し、IHHによる軟骨細胞の肥大化抑制作用を解除していることが示唆された。本研究により、内軟骨性骨化の制御において、レチノイドシグナルは重要な役割を果たしていることが強く示唆された。
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