研究課題/領域番号 |
13671951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
片桐 岳信 昭和大学, 歯学部, 助教授 (80245802)
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研究分担者 |
上條 竜太郎 昭和大学, 歯学部, 教授 (70233939)
新木 敏正 昭和大学, 歯学部, 講師 (90138420)
守村 直子 昭和大学, 歯学部, 助手 (00349044)
高橋 直之 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所・機能解析学, 教授 (90119222)
宇田川 信之 松本歯科大学, 口腔生化学, 教授 (70245801)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 骨形成 / 骨芽細胞 / ホルモン / 成長因子 / 骨誘導因子 / 細胞分化 / 筋芽細胞 / 転写調節因子 / 血清 / 受容体 |
研究概要 |
骨形成を促進する因子として、骨誘導因子(Bone Morphogenetic Proteins ; BMPs)が知られている。全身的な骨形成を促進するためには、このような骨形成促進因子の発現量を増加させることに加え、それに対する細胞の感受性を高めることも有効と予想される。そこで本研究では、骨形成を促進するような生理活性物質を探索できる実験系を確立すると共に、その実験系を元に骨形成促進因子の感受性を高める機構を検討した。 我々は、BMP-2の標的遺伝子として転写調節因子Id1に着目し、その転写調節領域を解析した。その結果、5'上流域の29bpの領域内にBMP-2応答配列が存在することを見出した。この配列には、BMP-2刺激によって特異的にSmad1とSmad4が複合体を形成して結合することが明らかとなった。この配列を組み込んだレポーターシステムを用いると、BMP活性を感度良くモニタリングできることを確認した。 さらに、BMPがヘパリン結合タンパク質であること、ヘパリンが種々の生理活性物質の活性を促進する例が報告されている点に着目し、BMP活性に及ぼすヘパリンの効果を検討した。その結果、ヘパリン存在下でBMP-2を作用させると、BMP-2の骨芽細胞への分化誘導作用が促進され、より低濃度のBMP-2でも強く作用することが判明した。ヘパリンは細胞外でBMPと結合し、標的細胞においてBMPの細胞内情報伝達系を持続的に刺激することで、BMPの生物活性を高めると考えられた。 本研究において、骨形成促進活性を持つBMPの生物活性をモニタリングできる新しい実験系を確立した。これを用いて、ヘパリンのような硫酸化多糖がBMP活性を促進することを明らかにした。最終的には、血清中の骨形成促進因子を同定することはできなかったが、全身的な骨形成の促進作用の調節には、骨組織や血中に存在する多糖類が関与している可能性が示唆された。
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