研究課題/領域番号 |
13671985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
前野 正夫 日本大学, 歯学部, 教授 (60147618)
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研究分担者 |
鈴木 直人 日本大学, 歯学部, 講師 (10226532)
伊藤 公一 日本大学, 歯学部, 教授 (90102607)
大塚 吉兵衛 日本大学, 歯学部, 教授 (50059995)
山口 洋子 日本大学, 歯学部, 副手 (00239922)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | エムドゲイン / 歯根膜細胞由来細胞 / 細胞接着 / 細胞分化 / C2C12細胞 / β-alanyl-L-hisitidinato zinc / カルノシン / 骨誘導因子 / enamel matrix derivative / ヒト歯根膜由来細胞 / 骨芽細胞 / β-alanyl-L-histidinato zinc / carnosine / bone morphogenetic proteins / 未分化間葉系細胞 / 筋芽細胞 / オステオカルシン / アルカリホスファターゼ / enamel matrix-derived protein / ヒト歯根膜細胞 / bone sialoprotein / integrin αvβ5 / RGD配列ペプチド / osteopontin |
研究概要 |
エムドゲイン(enamel matrix derivative:EMD)は、ヒト歯根膜由来(HPDL)細胞の歯根面への接着を促進することが知られているが、EMDに含まれるどのような成分が細胞接着を促進させるのかについては明らかにされていない。そこで、EMD中の細胞接着因子を明らかにするとともに、細胞側の受容体としてどのtypeのintegrinが接着因子との結合に関わっているのかを調べた。その結果、EMDを塗布した歯根面へのHPDL細胞の接着は、EMD中のbone sialoprotein様分子とintegrin αvβ3との相互作用によって促進されることが示唆された(J Periodontol 72,2001)。 EMDは、無細胞セメント質および歯槽骨再生を促すことが臨床的に報告されている。同様の所見は、in vitroにおいてもHPDL細胞の増殖、細胞外マトリックスタンパク合成および石灰化物形成を増加させることが報告されている。しかし、EMDが未分化間葉系細胞の分化にどのような影響を及ぼすのかについては明らかにされていない。そこで、多分化能を有するC2C12細胞を用いて、骨芽細胞、軟骨細胞、筋細胞および脂肪細胞の分化マーカー遺伝子発現を指標にして、C2C12細胞の分化に及ぼすEMDの影響について調べた。その結果、C2C12細胞は、EMD添加によってdesmin、MyoDおよびlipoprotein lipase発現が抑制された。一方、骨型alkaline phosphatase、osteocalcinおよびtype X collagen発現は、EMD添加によって有意に上昇した。これらの結果から、EMDはC2C12細胞の筋芽細胞および脂肪細胞への分化を抑制し、骨芽細胞あるいは軟骨細胞への分化を促進させることが示唆された。また、この分化誘導には、EMD中の骨誘導因子(BMP)様タンパクが関与していることが示唆された(J Periodontol 73,2002)。 近年、β-alamineとL-histidineとのdipeptide(carnosine)に亜鉛が結合したβ-alanyl-L-hisitidinato zinc(AHZ)が、骨形成を促進させることが報告され、EMDとともに歯槽骨再建への応用が期待されている。そこで、HPDL細胞を用いて細胞分化に及ぼすAHZおよびcarnosineの影響を調べた。その結果、AHZはHPDL細胞中の未分化間葉系細胞を骨芽細胞に、carnosineは骨芽細胞あるいは軟骨細胞に分化誘導させることを認めた。また、その作用機序は、HPDL細胞自身が産生するBMP-2およびBMP-7を介するautocrine作用によって、転写因子RUNX2/CbfalあるいはSOX9の発現を増加させることを明らかにした。これらの結果から、AHZおよびcarnosine添加による未分化間葉系細胞の骨芽細胞あるいは軟骨細胞への分化には、リガンドとしてBMPが深く関与していること、またAHZはEMDと同様に歯槽骨再建促進剤として有用であることが示唆された(Dent Jpn 39,2003; Life Sciences 74,2004; J Periodont Res 39,2004)。
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