研究課題/領域番号 |
13671997
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松本 宏之 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助手 (90282764)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | HAART / HIV / AIDS / 歯科医療 / CD4 / 口腔粘膜疾患 / う蝕 / 歯周病 / CD4陽性リンパ球数 / 口腔機能異常 / う蝕・歯周炎 / 卒後教育 / 歯科診療 / 口腔疾患 / エイズ / 口腔カンジダ / 日和見感染症 / 歯科保存学的アプローチ / 唾液 / 歯周疾患 / 口腔 / 口腔カンジタ |
研究概要 |
HAART開始したHIV感染者・AIDS患者(PHA)は慢性疾患として長期社会生活が可能となり、歯料医療によるADL維持・QOL向上に果たす役割は大きい。PHA数が急増している東京都において利便性に優れた1次歯科医療機関での医療体制構築が急務である。 そこでPHA歯科診療を実施している1次歯科医療機関における臨床現状を把握し問題点を考察する目的のため、本研究の趣旨に同意した歯科医院(n=8)において平成16年5月までの2年間の期間に来院したPHA(n=140)について歯科臨床の現状調査を行った。結果、患者年齢19〜73歳で30代をピークとして男女比は6:1であった。これは、PHA人口構成と相関していた。診療依頼のあった紹介元は患者にHAARTを実施している病院からり紹介が最も多く次いで東京都歯科医師会の紹介事業、PHA、支援のNPO、PHAからの口コミの順であった。CD4陽性リンパ球数は、200以下になると日和見感染症を発現し易くなるといわれているが、その値が201以上の患者が60%を占めた。比較的病状が安定した患者層であった。一方、その値が不明である患者が30%であったが、その理由は担当内科医より全身状態が安定しているとの情報から歯科医師が患者に直接質問しなかったケースと思われた。患者主訴において、AIDS特有の口腔粘膜疾患は認められず、う蝕・歯肉炎・歯髄炎・歯周病に起因する疾患が85%であった。口腔機能異常は非感染者と有意な差は認められなかった。歯科処置内容は、抜歯などの観血的処置を含め非感染者と同様な処置傾向であった。処置実日数は10日以内が36%、11日以上が64%であった。処置が主訴のみにとどまらず1口腔単位で実施されていることが示された。 今後、PHA数の増加傾向のあることから地方への分散傾向が想像される。PHA歯科医療連携展開を各地域で円滑に実施しそれぞれの医療連携を構築するとともに最新のPHA口腔情報提供をする場も重要であることが示唆された。
|