研究課題/領域番号 |
13672007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
豊岡 広起 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (30285530)
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研究分担者 |
斎藤 隆史 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (40265070)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 象牙質 / 石灰化誘導 / イオン |
研究概要 |
in vitro象牙質石灰化誘導に対するイオンの影響を調べるために種々の実験を実施し以下の結果を得た。各種イオンを石灰化溶液に添加しインキュベートした試料についてコントロールと比較した。石灰化物のカルシウム量を原子吸光計により測定した結果、コントロールに比較して、ケイ素イオンを添加したものは1.86〜3.08倍、カルシウムイオンを添加したものは、1.23〜1.58倍、リン酸イオンでは、1.48〜1.54倍のカルシウム量が検出され,それぞれ濃度依存的に石灰化誘導が促進されていた。また、フッ素イオンでは、0.1〜0.5ppmを添加したものは、コントロールと同程度のカルシウム量が検出されたが、1.0〜2.0ppm添加したものは、1.45〜1.77倍と石灰化を有意に促進していた。一方、マグネシウムイオンを添加したものは、コントロールに対して1/2〜1/5、銀イオンでは、1/6〜1/7のカルシウム量が検出され、濃度依存的に石灰化誘導を抑制していた。X線回折の結果から、誘導された石灰化物はそれぞれの元素を含む結晶化度の低いアパタイトであることが確認された。また、SEMによる石灰化物の形態観察の結果、板状および針状結晶が認められたコントロールに対して各イオンを添加したものでも同様なアパタイト結晶が認められた。フッ素イオンを添加したものでは、糊状の石灰化物が認められ、石灰化が著明に進行していることが推察された。これらの結果より、in vitro象牙質石灰化実験系において石灰化誘導をケイ素イオン、フッ素イオンは、著明に促進、カルシウムイオン、リン酸イオンも石灰化を促進し、フッ素イオンを添加した場合には、誘導された石灰化物の形態が他のイオンとは異なることがわかった。さらに銀イオン、マグネシウムイオンは石灰化を抑制することが明らかになった。よって、これらの各イオンにより象牙質石灰化に対する影響が異なることがわかった。
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