研究課題/領域番号 |
13672114
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
武藤 寿孝 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (00143298)
|
研究分担者 |
賀来 亨 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (60133253)
矢嶋 俊彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (10018749)
川上 譲治 (川上 娘治) 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (20244858)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 顎関節 / 過剰開口 / 滑膜炎 / ラット / 早期反応 / 光学顕微鏡的観察 / 電子顕微鏡的観察 |
研究概要 |
研究は2つに分けられる。ラットに外傷性顎関接滑膜炎を惹起し、その病理組織像を観察し、病変の経過をみることと、同じ方法で作成したラット顎関接滑膜炎と滑膜癒着機序解明のために電子顕微鏡で観察することである。 8週齢、雄ラットに過剰開口を連続10回10日間行い、処置後2、5日目、および2、4、6、8、10、20週後に病理組織学的検察を行った。処置後5日から6週までの病理組織学的変化は滑膜細胞の多層化、血管の拡張、フィブリン沈着、滑膜癒着であった。これらの病変はヒト顎関節症にみられる病理組織像と一致している。これら病変は時間の経過とともに軽減し、滑膜炎は処置後20週では完全に消失した。この研究から今回作成したラット顎関節滑膜炎はヒト顎関節症にみられる滑膜炎の病態を観察するためには有用な実験モデルとなることが示唆された。 次にラット顎関節滑膜炎モデルにおける滑膜癒着機序の解明のために、電子顕微鏡的検索を行った。ラット顎関節滑膜炎を100-200g、雄ラットに同様の方法で惹起させた。電子顕微鏡の観察は処置後早期の5日目と処置後後期の6週目に行った。滑膜の早期の反応は滑膜細胞の多層化、滑膜A細胞の消失、滑膜B細胞におけるr-ERの拡張、滑膜表層へのフィブリン沈着であった。後期の反応としては、ミトコンドリアの膨化と細胞の断片化を呈する滑膜細胞の変性、滑膜表層間に多量のフィブリン沈着が認められた。滑膜A細胞の消失とフィブリン沈着に続いて滑膜組織間の線維性癒着が生じたことは、外傷性滑膜炎が滑膜癒着を引き起こすことが判明した。
|