研究課題/領域番号 |
13672168
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
槇 宏太郎 昭和大学, 歯学部, 教授 (80219295)
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研究分担者 |
中納 治久 昭和大学, 歯学部, 助手 (80297035)
柴崎 好伸 昭和大学, 歯学部, 教授 (40014005)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 骨延長法 / 顎関節 / 成長 / 下顎骨 / 反力 / CT / 下顎頭反力 / 三次元モデル / 有限要素法 / 化骨 |
研究概要 |
下顎骨延長した場合、下顎頭が顎関節窩に押し付けられた結果同部に生じる同窩からのreaction force(関節反力)が下顎骨に及ぼす影響について様々な見解が示されはじめてきている。 本研究は、咀嚼時にみられるような下顎骨の複雑な動きを可能にしている下顎頭関節部表面軟骨の不規則に配列した軟骨細胞がstressを受けた時に細胞形態や細胞層の厚みを変化させるという性質を利用し、骨延長中・後のstressが成長期にあるラット下顎頭に及ぼす影響を調べることを目的とした。 平成13,14年度は、成長期ラット下顎骨延長モデルを用いて延長後の下顎頭に存在する成長因子PTHrPの局在とその動態と、同局在部の3次元的骨構造の経時変化によって評価した結果、延長側下顎頭軟骨全体にPTHrPの過剰発現と、それに伴う同軟骨下海綿骨量の減少がみられた。本年度は、ラットの解剖学的顎関節形態を考慮し、顎関節上方部と後方部に分け、詳細なreaction forceの影響を検討した。本年度の研究から、軟骨内PTHrPは延長側下顎頭上方部で過剰発現し、同軟骨直下海綿骨量はその2週間後に減少し、その後PTHrPは過剰発現したままだったが、骨量は増加し、延長6週後には対照群よりも大きい値を示したことがわかった。結果から、関節窩に接しているラット下顎頭上部が延長時stressを受け、そのreactionが成長に伴いreleaseされたことが考えられた。PTH/PTHrPは骨形成時骨細胞DNA合成等を刺激するIGF-1の分化を調整する因子として知られており、IGF-1がmechanical loading反応因子であることが証明されており、本研究においてPTHrP発現が著しく変化したことから、PTHrPがmechanical response elementである可能性がはじめて示唆された。今後更にmechanical loadingの大きさ/方向と、PTHrPを含めたmechanical response elementの発現の関連を解明していくことにより、下顎骨を含めた頭蓋顎顔面成長の予測を可能にする一助となるだろう。
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