研究課題/領域番号 |
13672213
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 啓寿 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00210013)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 核外輸送シグナル / CRM1 / Rev蛋白 / MAPKK / 抗ガン剤 / 抗エイズ薬 / valtrate / callystatin A / 抗がん剤 / 核外移行シグナル / 核外移行阻害活性 / 1'-acetoxylchavicol acetate / 抗癌剤 |
研究概要 |
最近、核外輸送シグナル(NES)を有し、輸送担体となる蛋白質CRM1と複合体を形成することにより、核膜孔を通して細胞質へ運ばれ、それ本来の機能を発現する蛋白が次々と発見され、それらの中にはガン細胞の増殖に関与するMAPKKやエイズウィルスの増殖に必須なRev蛋白などが含まれることが明らかにされた。申請者は海綿から見出した培養腫瘍細胞に著しく強い細胞毒性を示すポリケタイドcallystatin Aが、低濃度でNES含有蛋白質とCRM1との複合体形成を阻害し、その核外移行を阻害することを見出した。さらに、NESを組み込んだ融合蛋白を発現させた分裂酵母も用いて、NES含有蛋白質の核外輸送の阻害物質探索のためのアッセイ系を構築し、生薬"カノコソウ"から新規活性成分の単離に成功している。本研究では、callystatin Aや新たに見出したNES含有蛋白質の核外阻害活性物質をシード化合物として、新しい抗ガン剤および抗エイズ剤の開発のリード化合物への展開を目指した。 申請者は、まず、昨年度生薬および東南アジア薬用植物から見出された新規NES保有蛋白核外移行阻害活性物質valtrateおよび1'-acetoxychavichol acetateについて、すでに合成の完了したcallystatin A由来のプローブ分子を用いた競合実験を行い、3者が同一の作用機序でNES含有蛋白の核外移行を阻害することを明らかにした。また、valtrateおよび1'-acetoxychavichol acetateの活性発現に関与する構造部位を特定することに成功した。さらに、valtrateおよび1'-acetoxychavichol acetateがMAPKK高度活性化腫瘍細胞に対する選択的な細胞毒性ならびに抗エイズ活性を示すことを見出し、申請者の立案した研究戦略が正しかったことを実証した。
|