配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
本研究は,レギュカルチン(regucalcin)遺伝子導入ラットを用いて,これまでに得られた本蛋白質の細胞機能調節に関する知見をもとに,さらに,生体調節系での新しい生理作用を解明することを目的に実施した。3年間の研究によって得られた成果の主要なことは下記の通りであり,その知見は8報として国際誌に発表した。 1.レギュカルチントランスジェニック(RC-Tg)ラットにおいては,加齢に伴った体重増加が有意に抑制されることが見出され,成長抑制に役割を果たしているものと推察された。 2.RC-Tgの雌ラットにおいてはほとんど臓器組織のRCの発現増加をもたらしたが,雄ラットでは臓器によっては発現増加していないものもあった。これは,RCの遺伝子がX染色体に位置していることと関連していた。性差があることを見出した。 3.RCの細胞機能調節がRC-Tgラットの各臓器組織においても認められた。特に,肝臓,腎臓,心臓,大脳及び骨組織における役割が明らかになた。 4.RC-Tgラットにおいては,これまでに見出されていなかった骨量減少をもたらすことが明らかにされた。これは,破骨細胞の分化・形成が亢進し骨吸収が増大されたことによる破骨細胞機能の活性化によった。さらに,骨芽細胞でも発現増加した。 5.RC-Tgラットは加齢に伴って,高アルブミン血症・高脂血症をもたらすことが見出された。このようにRC-Tgラットは疾患モデル動物として有用であった。
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