研究課題/領域番号 |
13672351
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
手塚 雅勝 日本大学, 薬学部, 教授 (00046294)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | A549細胞 / AhR / E2F / DNAアレイ / ダイオキシン類 / CDK4 / PCNA / MM-1 / CDC10-like |
研究概要 |
ダイオキシン類のレセプターとして知られるAhRの細胞増殖における役割を検討する目的で以下の実験を行った。まずA549細胞をAhRのリガンドで処理したところ、細胞増殖が促進された。またこの増殖促進作用は、AhRアンタゴニストの存在下で消去された。次いでAhRの細胞増殖における直接的関与を検討する目的でAhRをA549細胞に過剰発現させ、その影響を検討した。その結果、AhR量に依存してA549細胞の増殖速度は亢進した。そこで細胞を細胞周期M期に同調し、その後の細胞周期の進行を放射性チミジンの取り込みならびにフローサイトメトリーを用いた検討により解析した。その結果AhRは細胞周期G1期を短縮し、細胞周期の進行を速めることを明らかにした。そこでAhRの標的遺伝子を検討する目的で、DNAアレイを用いてAhR過剰発現細胞における細胞周期関連因子の発現を検討した。その結果、AhR過剰発現細胞ではE2Fの標的遺伝子の発現が増加していることが明らかになった。またリポーター遺伝子を用いて検討を行ったところ、AhRの過剰発現あるいはAhRリガンドの添加はE2F依存的転写活性を高めることを明らかにした。次いでAhRと二量体を形成するArntの発現量をRNAi法を用いて低下させたところ、AhRの作用は消去され、AhRによる細胞増殖促進作用がAhR/Arnt複合体の作用であることが示唆された。またゲルシフト法により、ArntがE2Fと複合体を形成している可能性が示された。以上の結果より、AhRはE2Fの活性を高めることにより細胞の増殖速度を促進することが示唆された。
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