研究課題/領域番号 |
13672444
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小板橋 喜久代 群馬大学, 医学部, 教授 (80100600)
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研究分担者 |
新村 洋未 埼玉県立大学, 看護福祉学部, 助手 (70315703)
小池 弘人 群馬大学, 医学部, 助手 (80334100)
柳 奈津子 群馬大学, 医学部, 助手 (00292615)
有働 尚子 VITA臨床生命学研究所, 所長
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 腹臥位 / 脳波 / 心拍変動 / 光トポグラフィー / 老年者 / 脳血流シンチグラフィー / 健常高齢者 |
研究概要 |
当該研究期間中3つの実験を行った。 実験1:基礎研究として健常者の高次脳機能の活性化について検討した。対象は、健常老人12名(平均73.5歳)、健常成人16名(平均22.O歳)である。被験者は、仰臥位後に腹臥位となり、再び仰臥位に戻った。体位変換は自力で行い、それぞれ10分間実施した。腹臥位時とその前後の仰臥位時における脳波(EEG)と心拍変動(HRV)を測定した。結果は、脳波においては両群ともに腹臥位中にβ波含有率が増加し、有意差が認められた。心拍変動においては、両群ともに腹臥位後にRR間隔の有意な延長を認めリラックス感が高まった可能性が考えられた。 実験2:健常成人17名(平均22.9歳)に対し、腹臥位と仰臥位時の脳血流の違いを光トポグラフィーにより評価した。仰臥位時を基準として、腹臥位時には前額部を中心として脳血流は増加した。 実験3:特別養護老人ホームに入所中の老年者8名(62-90歳)の腹臥位療法の効果を検討した。介助にて1日1回30分間の腹臥位を3週間実施した。1週間に1回EEG、HRV、言動の観察による評価を行った。EEGでは、β波の増加を認め前頭部においては有意差があった。LF/HFは増加したが有意差はなかった。 本研究からEEGによって高次脳機能の活性化の可能性が示唆された。HRVの評価から、軽度に交感神経の緊張を引き起こす可能性があるが心拍数は減り安定していた。動脈血中酸素飽和度は高く換気機能は十分であった。この影響は成人よりも老年者に大きく、低ADL高齢者の大脳及び脳幹部を刺激し活性化するためのポジション管理として有効であるといえる。
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