研究概要 |
この研究は,沖縄県読谷村で住民組織によって運営されている「ゆいまーる共生事業・ミニデイサービス」に参加している高齢者の特徴を分析し,地域で行う介護予防活動の課題を明らかにすることを目的にした。読谷村喜名地区のミニデイサービスに参加している利用者28名とボランティア27名にアンケート調査を実施した。調査項目は,性別,年齢,家族構成,日常生活動作,生活機能アセスメント,医療機関への受診,介護保険や保健福祉サービスの利用などであった。利用者の平均年齢は82.3歳で,運営を支えているボランティアは66.4歳であった。利用者の生活機能は「手段的自立」と「社会的や役割」で高く保たれていた。利用者とボランティアの健康状態で差はなく,比較的状態が接近した高齢者によりミニデイサービスは運営されている。高齢者がミニデイサービスに参加するなど,地域社会と交流を持つことが重要である。喜名地区のミニデイサービスが公民館を中心に婦人会や民生委員,老人クラブ,生徒会など広く地域との交流ネットワークを持っていることが効果を上げていると考えられた。
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