研究課題/領域番号 |
13672464
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
古謝 安子 琉球大学, 医学部, 講師 (30305198)
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研究分担者 |
船附 美奈子 琉球大学, 医学部, 助手 (60347143)
小笹 美子 琉球大学, 医学部, 講師 (10295313)
宇座 美代子 琉球大学, 医学部, 教授 (00253956)
長濱 直樹 琉球大学, 医学部, 助手 (00274910)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 小離島 / 高齢者介護 / 親族ネットワーク / 半構造化面接 / 終末期ケア / 葬法 / 火葬場 / 沖縄 / 聞取り調査 / 聞き取り調査 |
研究概要 |
離島における介護をめぐる親族ネットワーク機能と課題を明らかにするすることを目的に、沖縄本島周辺の5離島において要介護高齢者の生活史や親族の介護支援状況等を調査し分析を行った。また火葬場のない島の葬法の現状と葬法に対する住民の関心や高齢者の入院状況を調査し、住み慣れた島での終末期ケアについて検討を加えた。調査対象と方法は、親族ネットワークに関し要介護高齢者72人及び介護者15人に半構造化面接調査を行い、また終末期ケアについては火葬場のない2離島の住民376人に質問紙調査を、さらに4病院に入院した離島の高齢者91人の入院状況調査等を行った。 調査の結果、各島の介護サービスには差があり、福祉基盤が整備され豊富なサービス提供がある島と、介護が必要になると高齢者が本島に移動している島があった。介護をめぐる親族ネットワーク機能は、高齢者と親族や地域との人間関係、子供がUターンできる地場産業の発展、高齢者自身の積極的な地域への関わり等の要因が関連し8タイプに分類された。これらをさらに親族支援の多寡で3つ(親族支援が豊富、子供家族だけが支援、親族支援が乏しい)に類別し離島間比較を行うと、これらは行政のサービス整備と関連し親族支援が豊富な島はサービスも充実していた。また、火葬場がなく埋葬・洗骨の伝統的習俗を継続している島では、洗骨を避けたい住民の葬法に対する関心が、入院、入所、死亡、火葬の一連のパターンを辿らせていると推測され、火葬場の有無は高齢者の島での終末に影響を及ぼしていた。他方、高齢者自身の期待する終末は住み慣れた島であれ施設であれ、親族支援の多寡でなく親族に依存しない自立した終末をサービス提供機関に期待する傾向が認められた。 以上の結果から、親族支援が乏しくサービス提供が少ない島の高齢者ケア向上のために、地域の支援体制づくりや施策化への支援が早急な課題であると示唆された。
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