研究課題/領域番号 |
13672544
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 国立療養所中部病院(長寿医療研究センター) |
研究代表者 |
中島 一樹 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター・老人支援機器開発部, 室長 (50207776)
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研究分担者 |
田村 俊世 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター・老人支援機器開発部, 部長 (10142259)
南部 雅幸 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター・老人支援機器開発部, 室長 (10333395)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 褥瘡 / 体圧分布 / 体圧分散 / 圧力感知フィルム / タクタイルセンサ / 画像処理 / 高齢患者 / 関節拘縮 / 栄養状態 |
研究概要 |
褥瘡の発生要因の1つである圧力に着目し、車いすやベッド使用時の圧力分布や強度を数値的に示し、適切な除圧用具の選択の指針を与える簡便な計測手法と体圧集中の程度を示す指標を提案した。具体的には車いす利用時の患者には圧力感知フィルムを、拘縮を有する患者にはタクタイルセンサを利用した体圧分散評価法を提案した。圧力感知フィルムから得られた体圧画像から算出した輝度ヒストグラムにおいて、クッション無しでは低輝度から高輝度にわたるブロードな分布を示したが、クッション有りでは高輝度領域の分布が減少し、低輝度での分布が増加した。このヒストグラムから求めた輝度の最大値、平均値、標準偏差は、それぞれクッション利用により減少し、クッションの有無での有意差が認められた。タクタイルセンサを利用した体圧評価では、仰臥位の場合、関節拘縮無しの患者では比較的体圧が分散しているのに対し、関節拘縮有りの患者は限定された範囲に体圧が集中していた。関節拘縮有りでは、無しよりも体支持面積が小さかった。30度側臥位でも、仰臥位と同様の結果が得られた。また、関節拘縮の有無に関わらず、大転子や踵、肩胛骨周辺など、骨突出部位に体圧が集中していた。全身の体圧分布を観察しながら、可能な限り体圧が分散する体位保持方法を工夫した場合、関節拘縮の有無に関わらず、体圧集中が緩和された。得られた結果を、褥瘡の危険度を表すブレーデンスケールと看護経験5年以上の看護師による順位付けによる比較では、褥瘡発生危険度の要管理度合いに関して、ほぼ同様の傾向が得られた。提案した指標は現場における簡便な体圧集中の評価方法になり得るものと考えられた。しかし、褥瘡発生の危険性が高い患者や褥瘡を有する患者では、個別の体位保持方法を検討することが有効であり、本研究で提案した指標が、現場での褥瘡管理の一助になることが期待される。
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