研究課題
基盤研究(C)
土壌菌核粒子は土壌複合体の前駆物質であると同時に、微生物の未知なる生息部位であると位置づけられる構造体である。この粒子の形成要因とこれにかかわる微生物相を明らかにすることは、岩石圏と生物圏の接点で普遍的に営まれている土壌生成、生物活動を理解する上で重要である。本研究では、菌核粒子内部の微生物フロラの解析を行い、菌核粒子の発達ならびに特徴的な微生物フロラの形成を規定する環境因子について明らかにすることを目的とした。土壌菌核様粒子の表面構造と元素組成についてX線光電子分光法XPSによる測定を、行った結果、アルミニウム、炭素、酸素の含量および化学結合を明らかにすることができた。菌核様粒子内に生息する細菌フロラを解析した結果、芳香族化合物を資化するSphingomonasグループが分離されたが、このグループには酸性耐性(アルミニウム耐性)は認めらなかったことから、菌核内部と外部(土壌)との環境には大きな差があると考えられた。糸状菌については、Rhodotorula mucilaginosaに近縁な分離株以外についてはほとんど未知なる糸状菌が分離された。ドイツ・ハーツ山地のポドゾル性土と褐色レシベ土(ヨーロッパ・マツ林)、群馬県妙高山の火山灰土(ブナ林)、秋田県駒ケ岳の火山灰土(ブナ林とスギ林)を調査対象として菌核様粒子の分布と検出土壌の特性について比較考察した。その結果、土壌菌核粒子の形成には低pHではなく、土壌中のアルミニウムの存在形態および生物毒性をもつ交換性アルミニウム含量が直接的な制御因子として関わっていることが示唆された。
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