研究課題/領域番号 |
13680125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学一般(含衣・住環境)
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研究機関 | 山口県立大学 |
研究代表者 |
伊原 靖二 山口県立大学, 生活科学部, 教授 (80106583)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 環境ホルモン / 生体レセプターモデル / シクロデキストリン / ポルフィン誘導体 / 分子モデル計算 / ポリ塩化-P-ダイオキシン / 毒性等価係数 / エストロゲン作用 / ホルモン / エストロゲン / 包接作用 / 分子力場計算 / 安定化エネルギー / ビスフェノールA / ダイオキシン類 / 分子軌道計算 / ベンジリデン型誘導体 |
研究概要 |
生体レセプターモデルしてのシクロデキストリン(CD)と環境ホルモン関連物質との相互作用を実験的理論的に検討した結果、以下の知見が得られた。 (1)ベンジリデン型誘導体及びポルフィリン誘導体とα-CD、β-CD、及びγ-CDとの相互作用を検討したところ、ベンジリデン誘導体の場合、側鎖の疎水性が増加するにつれてその結合定数は増加した。また、ポルフィリン誘導体の場合、最も高い結合定数が得られたのは、β-CDで、次にγ-CD、α-CDの順であった。このように3種のCD間で結合定数に差が生じたのは、β-CDが3種の内で最も適切な内孔を持ち、そこへ基質がちょうどフィットしたためと考えられる。これらの結果を、分子モデル計算によりさらに詳細に検討した。(2)ポリ塩化ジベンゾ-P-ダイオキシン(PCDD類)の詳細な電子状態を非経験的分子軌道計算のAb initio、DFT(密度汎関数)法及び半経験的AM1、PM3法による計算により求めた。75種類のPCDD類の絶対ハードネス(η)及び絶対電気陰性度(χ)を算出したところ負の相関が得られた。毒性等価係数(TEF)のわかっている代表的なPCDD類については、全体的に毒性の強さとη-χ活性ダイアグラムの結果は非常に高い相関が認められ、PCDD類の毒性をこれらの値を用いることにより推定することが十分可能であることがわかった。(3)エストロゲン作用を有するホルモン類とCD誘導体との相互作用を検討したところ、各ホルモン基質は2,6-ジメチルCDにおいて、最も大きな結合定数が得られた。この高い結合定数は、ジメチルCDが最も適切な疎水性環境を提供し、そこへ基質がうまくフィットしたためと考えられる。また熱力学パラメーターの結果より、包接に伴う結合力は主として分子間の疎水性相互作用及び水素結合によるものであることが示唆された。
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