研究課題
基盤研究(C)
[目的]本研究では、骨粗鬆症に対してより有効な予防方法を確立する目的で、閉経後骨粗鬆症モデル動物を用い、その骨量減少に対する大豆イソフラボンまたは豆乳と運動の併用効果を検討した(平成13年度)。さらに、老化促進マウス(SAMP6)を用いて、老化によって誘引される骨量減少(老人性骨粗鬆症)に対する大豆イソフラボンと運動の併用効果を検討した(平成14年度)。また、15年度には我々が日常的に摂取する食品(豆乳)と運動の併用効果を評価した。これらの研究により、骨粗鬆症に対てより有効な予防方法を確立することを目的とした。[方法](1)8週齢の雌性ddYマウス42匹を偽手術および卵巣摘出を施し1.対照群(ATN93M).2.OVX群.3.OVX+イソフラボンまたは豆乳群.4.OVX+運動群5.OVX+イソフラボンまたは豆乳+運動群。6.OVX+エストロゲン投与群の6群に分けた。運動は、週6回1日30分トドミルを用いる走運動を負荷した。各群4週間飼育し、全身の身体組成、大腿骨の骨密度をDXA法により測定した。また大腿骨中のミネラル(Ca, P, Mg, Zn)を原子吸光法により定量し(2)血中総コレステロール、中性脂肪濃度を測定した。[結果](1)OVXマウスの大腿骨骨密度は、対照群のマウスに比べて有意に低値を示した。一方、マウスに大豆イソフラボン(豆乳)または走運動を負荷することにより、単独では骨量減少抑制効果は認められなかったが、併用により大腿骨骨密度および大腿骨骨塩量の低下がやや抑制された。また、運動負荷群では大腿骨面積が有意に増加した。(2)運動の負荷により体脂肪率が群に比べて有意に低値を示した。(3)大豆イソフラボン(あるいは豆乳)摂取と走運動の併用により血中中性脂肪が有意に低下した。老化促進マウスにおいても同様の結果が認められた。[結論]栄養および運動を含む生活習慣の改善により、エストロゲン欠乏及び老化に伴う高脂血症および骨量減少の予防が可能である可能性が示唆された。
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