研究概要 |
マルチメディアは多様な映像資料等を取り込んだ新しい視聴覚教材等の作成を可能にし,各種の情報を蓄積・検索・編集などのすぐれた機能を駆使することにより効果的な教育への活用が期待されているが、本来、教育のもっとも基本である学習者の概念構造の解明や学習者のニーズや教師の思いをもとに学習させるシステムが少ないと思われる。 このようなことから、構造化されたデータベースを用い、教師が簡単に教材を作成することのできる応答方式の教育システムの開発を考え、本研究では構造されたデータベースを利用して、教師が簡単に教材を作成できるイントラネット型マルチメディア教育システムの開発を目指し以下のような研究を行った。 素材データベース構築の基礎的研究として、中学校数学を中心に,学習するときに必要な概念・技能等を学習者の問題解決過程の調査及び,ベテランの教師による効果的に学習させるプロセスについて検討し、中学校の教員の協力のもとに,文章題についての解法を明確にし,構造を解明する基礎的な情報を得ることができた 中学校の数学などにおいて、教師、学習者それぞれの概念あるいは述語の概念構造を解明するために,小学校から中学校までの文章題の一部を電子化し、それらの特徴を分析する方法について検討を行い、構文解析の方法について検討を行ったが十分な方法の確定までにはいたらなかった。 現在のe-learningの標準化について検討し、それをもとに、文字情報、図形情報、動画情報を扱え、学習者自らが学習したい内容のキーワードあるいは命題を入力することにより、彼らの学習目的にあった内容が提示され、それを理解することによって概念形成が行われ学習が成立するような検索型教育システムのプロトタイプとしての素材データベースをWWWサーバーに構築した教育システムの基本設計を行った。
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