配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
小学校低学年の児童を対象として,コンピュータ内の仮想空間における三次元造形教育を支援するため,バルーンアートを題材とした子供向けモデリングソフトの開発を行った. このシステムでは,細長い風船にねじる,曲げる,ひねるなどの操作を加えて形状を作成する.子供が理解しやすいように,主要な造形機能はその内容を図示した大型のアイコンで表示している.また,操作ごとに異なる効果音を出すことで,操作の識別を容易にし,かつ,作業に飽きが来ないように工夫している. 風船モデリングを造形教育に使うには,作った形を評価してより良い形に導く仕組みが必要である.そこで,児童が作った作品をお手本と比較し,一定の値より差が大きければ修正を示す矢印を表示するモジュールを追加した.この指示に従うことで,作品をバランスのとれた形に整えることが出来る.作成した形状をアニメーション動作させるモジユールも追加した.児童が作った作品各部分の長さに応じてアニメーション用の形状と動作を修正することで,作品に対応したアニメーションを生成する.動作の種類は評価に連動して切り替えることができる. 試用実験により,システムの使い方は5分程度の説明と数枚の図解で難なく理解できることが確認できた.また,アニメーションは好評で,動きを見るために形を何度も作り変える様子が観察された.しかし,造形操作で元に戻すことが難しい状況になると,困った挙句,始めから作り直す場面が見受けられた.そこで,undo/redo機能を追加し,任意の時点までモデリング作業を戻すことが出来るように改良した.undoバッファには作業開始からの全ての操作履歴を保存するので,これを利用して,お手本の作成過程をコマ送りで表示する機能も追加した.また,ウインドサイズを大きくし,不要な機能を削ることで,作業領域を約2倍に拡大した.これらの改良により,使い勝手が大幅に向上した.
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