研究課題/領域番号 |
13680302
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
重松 敬一 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (40116281)
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研究分担者 |
日野 圭子 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (70272143)
高澤 茂樹 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (30268057)
勝美 芳雄 皇學館大学, 文学部, 助教授 (40329909)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 研究会 / 教師の職能成長 / メタ認知 / 算数 / 算数作文 / Mathematics Journal |
研究概要 |
本研究では子どものメタ認知指導(算数作文の実践)に取り組む教師を支援する研究会(金セミ)の事例を分析することにより、この研究会の特徴とそれがどのように教師の職能成長に影響を及ぼしたかを明らかにした。 資料として(1)1997年度と1998年度の2年間にわたる子どもの算数作文と教師のコメントの記録、(2)同期間の教師自身による指導の記録、(3)1995年から2003年2月現在までの研究会の記録を使用した。この3つの資料を関連づけながら1)子どもの学習の変化、2)教師の子どもに対するコミュニケーションの変化、3)教師のメタ認知理解の深まり、という3つの観点で分析した。これにより、研究の当初の目的である子どものメタ認知発達の研究によって教師の力量が形成されることの実証と、教師の研究的な態度が職能成長につながっていることの実証もあわせてなされた。 当研究会の特徴と職能成長への影響に関しては、当研究会は教師が実践上の課題を気軽に語り合える場として、研究者が大学の研究室で毎週一度定期的に開催してきた。参加者は多様で自発的であり、それぞれの実践上の問題を当研究会において議論し、それを実践に応用している。(3)の分析により研究者の長期間にわたる教師のメタ認知を育て研究者としての成長を支援する配慮が成長の方向付けをしていることが明らかになった。 また、注目した期間において、小学校の教師が算数作文の実践をする中で、研究者は専門知識(メタ認知、数学教育、研究手法など)のリソースとしての役割をはたし、教師は研究会で問題を提示することを念頭において子ども達の反応と自分自身の実践を記録し、システマティックに授業実践を深めていく様子が明らかになった。研究会はこの教師チームが実践と理論の枠組みを完成する際、外部からのメタ認知のように機能したようすが見られた。
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